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ニュースで日本版ライドシェアの話を聞いて、『二種免許がなくても、お客さんを乗せて稼げるようになったの?』と気になっている方も多いはずです。
結論から言うと、日本版ライドシェアでは、条件を満たせば二種免許がなくても一種免許で運転できます。ただし、タクシー会社の管理のもとで、決められた地域や時間帯に限って働く制度なんです。
この記事を読むと、ライドシェアと二種免許の関係、タクシーとの違い、白タクとの線引きが分かります。
日本版ライドシェアとは?二種免許なしで運転できる理由
日本版ライドシェア(自家用車活用事業)は、タクシーが足りない地域・時期・時間帯に限り、タクシー会社の管理のもとで、一般のドライバーが自家用車でお客さんを有償で運ぶ制度です。運ぶ責任を負うのはタクシー会社なので、一種免許のドライバーも条件付きで運転できます。
『お客さんを乗せてお金をもらうなら、二種免許が要るはずでは?』と思いますよね。
その考え方は正しいんです。道路交通法では、旅客自動車運送事業の旅客を運ぶ目的で旅客自動車を運転する時に、第二種運転免許が要ると決められています(第86条)。
日本版ライドシェアは、道路運送法第78条第3号にもとづく別の仕組みとして、令和6年3月に作られました。国土交通省の資料では、運送の主体はタクシー事業者だけとされています。
タクシー会社の「管理のもと」が前提
東北運輸局の説明では、この制度を使うには、事業の地域を管轄する運輸支局の許可が必要です。運行管理や車両の整備管理、研修・教育を行う体制を整えることも、許可の基準に入っています。
つまり、個人が勝手に始められるものではなく、タクシー会社に所属して働く形になります。
ここでいう「一種免許」は普通免許などの第一種運転免許、「二種免許」はお客さんを乗せる運転に使う第二種運転免許のことです。違いは一種免許と二種免許の違いでくわしく見られます。
タクシー・日本版ライドシェア・公共ライドシェアの違い
ライドシェアと呼ばれる仕組みには、タクシー会社が運ぶ日本版ライドシェアと、市町村やNPO法人などが運ぶ公共ライドシェア(自家用有償旅客運送)があります。タクシーと並べると違いがはっきりします。
『ライドシェアって、1つの制度じゃないの?』と混乱する方もいますよね。
実は、名前が似ていても、運ぶ主体もドライバーの条件も違うんです。東北運輸局の資料(令和6年11月21日)をもとに、3つを比べてみました。
| 比べる点 | タクシー | 日本版ライドシェア | 公共ライドシェア |
|---|---|---|---|
| 法律の根拠 | 道路運送法第4条 | 道路運送法第78条第3号 | 道路運送法第78条第2号 |
| 運ぶ主体 | タクシー事業者 | タクシー事業者 | 登録を受けた市町村・NPO法人など |
| ドライバーの免許 | 二種免許 | 一種免許で条件を満たす人、または二種免許 | 一種免許で講習を受けた人、または二種免許 |
| 乗る前の教育 | 会社からの指導教育 | 会社からの指導教育 | 大臣認定の講習(一種免許の人) |
| お客さんの受け方 | 流し・客待ち・配車依頼・配車アプリ | 配車依頼・配車アプリ | 地域の会議で決める |
| 運賃の決まり方 | 距離や時間で決まる | 乗る前に確定する | 地域の会議で決める |

乗せ方と運賃の決まり方も違う
東北運輸局の資料では、日本版ライドシェアは、乗せる時に出発地と到着地が決まっている運送とされています。タクシーのように道で手を挙げたお客さんを乗せる「流し」は、日本版ライドシェアの引き受け方には入っていません。
運賃は、タクシーの事前確定運賃に準じて乗る前に決まり、支払いは原則キャッシュレスです。さらに、ライドシェアの車が来ることを、お客さんが事前に承知していることも条件になっています。
例えば同じ駅前でも、タクシーなら客待ちの列に並べますが、日本版ライドシェアは配車の依頼を受けて向かう形です。働き方のイメージがかなり違うので、ここは押さえておきたいところです。
公共ライドシェアは地域の足を支える仕組み
公共ライドシェアは、交通が不便な地域や、福祉の移動などで使われる仕組みです。国土交通省のハンドブック(令和6年10月)では、運転者は二種免許を持つ人か、一種免許を持ち大臣認定の講習を受けた人とされています。
講習は、交通空白地の運送なら交通空白地有償運送等運転者講習、福祉の運送なら福祉有償運送運転者講習というように、運送の種類で分かれています。
タクシーは「登録」まで含めて二種が基本
タクシーの運転者は、二種免許を持ち、運転者登録機関で登録を受け、会社から指導教育を受けた人とされています。タクシーの仕事そのものは、タクシー運転手に二種免許は必要?で紹介しています。
一種免許で運転する人に求められる条件
東北運輸局の資料では、日本版ライドシェアのドライバーは、一種免許を持ち、選ばれる前の2年間に無事故かつ免許停止処分を受けていない人、または二種免許を持つ人とされています。どちらの場合も、乗務を始める前に会社から十分な指導教育を受けます。
『自分は条件を満たしているのかな』と気になりますよね。
条件は資料の日付時点のものなので、実際に応募する時は、タクシー会社と運輸局の最新の案内で確かめてみてください。目安として、次のチェックを使えます。
- 一種免許(普通免許など)を持っている
- 選ばれる前の2年間、事故を起こしていない
- 同じ2年間に免許停止の処分を受けていない
- 乗務の前に会社の指導教育を受ける
- 二種免許を持っている人は、上の2年の条件に代わる
「二種免許がある人」もライドシェアで働ける
資料では、二種免許を持つ人も日本版ライドシェアのドライバーの条件に入っています。二種免許を持っていればタクシーにも応募できるので、働き方の選択肢が広い状態です。
勤務時間は会社が把握する
許可の基準には、安全のため、ドライバーの勤務時間を他の勤務先も含めて会社が把握することも入っています。副業として考える方は、今の仕事の勤務時間も伝える前提で考えておきましょう。
応募する前に会社に聞いておくこと
日本版ライドシェアは、会社によって運ぶ地域や時間帯、使う車の扱いが変わります。応募の前に、次の点を聞いておくと安心です。
例えば電話で問い合わせる時は、こんな聞き方で十分です。
「ライドシェアのドライバーは、どの時間帯に走ることになりますか」
「乗務の前の研修は、何日くらいありますか」
| 聞くこと | 理由 |
|---|---|
| 働ける地域と時間帯 | 制度で決められた範囲で運ぶため |
| 使う車は自分の車か会社の車か | 自家用車を使う制度なので扱いを確かめる |
| 乗務前の指導教育の内容 | 乗務の前に受ける教育があるため |
| 他の仕事との勤務時間の扱い | 会社が勤務時間を把握するため |
白タクとの違いは「許可」と「ナンバー」
国土交通省は、許可を受けずに自家用車で有償の旅客運送を行う「白タク」は、道路運送法上の重大な違法行為だと注意を呼びかけています。日本版ライドシェアは、タクシー会社が許可を受けて行うので白タクとは別物です。
『自家用車で人を乗せるなら、白タクと同じでは?』と心配になる方もいますよね。
ポイントは、国の許可を受けた事業者の管理のもとで運んでいるかどうかなんです。国土交通省は、バスやタクシーなど許可を受けた自動車のナンバープレートは緑色、許可を受けていない自家用車は白色と説明しています。
| 区分 | 許可 | 運ぶ責任 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| タクシー | タクシー事業の許可 | タクシー会社 | 適法 |
| 日本版ライドシェア | 運輸支局の許可 | タクシー会社 | 適法 |
| 白タク | 許可なし | 運転する個人 | 違法 |

「ライドシェアが始まったから、個人で知り合いを乗せてお金をもらっても大丈夫」と考えるのは誤りです。近畿運輸局も、許可を受けずに金銭を受け取って自家用車で旅客を運ぶタクシー類似行為は道路運送法違反だと案内しています。
二種免許が要る運転と要らない運転の線引きは、二種免許が必要な運転・要らない運転でくわしく紹介しています。
よくある相談
ライドシェアについての相談は、二種免許なしでも働けるのか、二種免許を持っていると何が違うのか、二種免許の将来性はどうか、の3つに集まりがちです。内容をまとめた形で紹介します。
配車アプリのライドシェアは二種免許なしでできる?
『アプリで見かけるライドシェアは、二種免許を持っていなくても運転できるの?』という相談です。
日本版ライドシェアであれば、一種免許で条件を満たす人もドライバーになれます。ただ、所属するのはタクシー会社で、働ける地域や時間帯は制度で決められています。
二種免許があれば、ライドシェアのドライバーになれる?
『二種免許を持っているので、すき間の時間にライドシェアで稼ぎたい』という相談もあります。
資料では二種免許を持つ人もドライバーの条件に入っています。ただ、二種免許があるならタクシー会社の乗務員として働く道もあるので、勤務の形を比べてから決めてみてください。
ライドシェアがあるなら、二種免許は意味がない?
『ライドシェアで二種免許が要らないなら、取っても割に合わないのでは』という声もあります。そう感じるのも無理はありません。
ただ、日本版ライドシェアは、タクシーが足りない地域・時期・時間帯に限った制度です。時間帯を選ばずにタクシーとして働く、バスを運転するといった仕事では、二種免許が基本になります。
二種免許を取ってタクシーで働く道もある
ライドシェアで働くか、二種免許を取ってタクシーで働くかは、どれくらいの時間を、どんな形で働きたいかで考えると選びやすくなります。
『副業で少しだけ』ならライドシェア、『本業として運転の仕事をしたい』ならタクシー、という考え方が分かりやすいはずです。二種免許を活かせる仕事は、二種免許でできる仕事一覧で紹介しています。
二種免許がなくても、入社後に会社の負担で取らせる養成制度のあるタクシー会社もあります。厚生労働省の job tag にも、第一種免許の保有者を採用して養成訓練を行う会社があると書かれています。
ひとりで会社を探すか、相談先を使うかも、決めておきたいところです。取得支援のある求人を比べたい方は、ドライバー向けの転職サービスに話を聞いてみるのも一つの方法です。
二種免許ドットコム
二種免許を活かした転職を考えている方へ
タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。
無料ドライバー転職サービスの選び方を見る受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。
よくある質問
日本版ライドシェアに二種免許は必要ですか?
必要ではありません。東北運輸局の資料(令和6年11月21日)では、一種免許を持ち、選ばれる前の2年間無事故かつ免許停止処分を受けていない人もドライバーになれるとされています。二種免許を持つ人もドライバーになれます。
ライドシェアは個人で始められますか?
日本版ライドシェアの運送主体はタクシー事業者だけです。個人が許可なく自家用車で有償の旅客運送をすると、道路運送法に反する白タク行為になります。
公共ライドシェアのドライバーになるには何が必要ですか?
国土交通省のハンドブック(令和6年10月)では、二種免許を持つ人か、一種免許を持ち大臣認定の講習を受けた人とされています。講習は運送の種類で分かれています。
二種免許を持っていれば、ライドシェアとタクシーのどちらでも働けますか?
東北運輸局の資料では、二種免許を持つ人は日本版ライドシェアとタクシーの両方のドライバーの条件に入っています。タクシーの運転者として乗務するには、運転者登録機関での登録と会社の指導教育も必要です。
ライドシェアのドライバーの条件は変わることがありますか?
制度は見直されることがあります。この記事の内容は資料の日付時点のものなので、働く前にタクシー会社と運輸局の最新の案内で確かめてください。
まとめ
- 日本版ライドシェアは、タクシー会社の管理のもとで一般ドライバーが運ぶ制度
- 一種免許でも、2年間の無事故・免許停止なしと会社の指導教育を条件に運転できる
- 公共ライドシェアは市町村やNPO法人などが運び、一種免許の人は講習を受ける
- 許可を受けずに有償で運ぶ白タクは違法
- 本業として運転の仕事をするなら、二種免許を取ってタクシーで働く道もある





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