ペーパードライバーでも二種免許は取れる?経歴の数え方と準備

ペーパードライバーでも二種免許を取れるかを、経歴の数え方と教習前の準備から紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が警察庁・都道府県警察・国土交通省・厚生労働省などの公開情報を調べて独自に執筆しています。受験資格・試験・手数料・教習の内容は法令の改正や都道府県によって変わることがあるため、最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

免許は持っているけれど、何年もハンドルを握っていない。それでもタクシーやバスの仕事に興味が出てきて、『ペーパードライバーの自分が二種免許なんて無理かな』と迷っている方も多いはずです。

結論から言うと、ペーパードライバーでも二種免許の受験資格は満たせます。数えるのは「運転した期間」ではなく「免許を受けていた期間」だからです。

この記事を読むと、ペーパードライバーと二種免許の関係、経歴の数え方、教習の前にしておきたい準備が分かります。

目次

ペーパードライバーでも二種免許は取れる?

先に結論

二種免許の受験資格は、年齢と「免許を受けていた期間」で決まります。運転した日数や距離は条件に入っていないので、ペーパードライバーでも受験資格は満たせます。

『運転経験が3年必要って聞いたけど、ほとんど乗ってない…』と不安になりますよね。

教習所の窓口でも、こんなやりとりになることがあります。

「10年ほど運転していないんですが、二種は受けられますか」
「免許を受けていた期間で数えるので、条件は満たしていますよ」

実は、道路交通法第96条第5項が求めているのは、大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のどれかを受けていた期間が通算3年以上あることです。実際に何回運転したかは問われていないんです。

受験資格の項目条件(道路交通法第96条第5項)
年齢21歳以上(受験資格特例教習を修了すれば19歳以上)
持っている免許大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のどれかを今受けている
免許を受けていた期間通算3年以上(停止期間を除く)
期間の特例政令で定める経験があれば2年、特例教習を修了すれば1年

例えば、20歳で普通免許を取り、その後ずっと身分証明書として持っていただけの場合でも、23歳を過ぎていれば期間の条件は満たしています。

受験資格の全体は二種免許の取得条件でくわしく紹介しています。

「免許を受けていた期間」の数え方

数えるのは免許証を持っていた期間

期間は、免許を受けていた期間を通算して数えます。免許の停止を受けていた期間は除かれます。

『途中で免許が失効した時期があるけど、それも数えるの?』という疑問も出てきますよね。

条文の言葉は「受けていた期間(停止期間を除く)が通算して3年以上」です。通算なので、間が空いていても足し合わせて数える考え方になります。

ただ、失効や取り直しをはさんだ場合の数え方は、免許証の記載や経歴で変わることがあります。心配な時は、住んでいる都道府県の運転免許試験場か、入校を考えている教習所に免許証を見せて確かめてみてください。

経歴を数える前に手元で確かめること
  • 免許証で、いつから免許を受けているか
  • 今持っている免許の種類(普通・準中型・中型など)
  • 過去に免許の停止を受けた時期があるか
  • 失効や取り直しをした時期があるか
  • AT限定の条件が付いているか

ペーパー期間が長くても、期間の条件は減らない

ペーパードライバーの期間が10年でも20年でも、免許を持ち続けていれば期間は積み上がっています。

むしろ気にしたいのは、条件ではなく「運転の感覚をどう取り戻すか」のほうなんです。ここからは、その準備の話をしていきますね。

期間がまだ3年に届かない時の道

『免許を取ってまだ2年ちょっと』という方もいますよね。その場合は、期間を短くできる特例があります。

特例期間の条件中身
受験資格特例教習(経験年数の特例)通算1年以上危険予測・回避の技能について、座学と実車を含む29時限以上の教習
受験資格特例教習(年齢の特例)19歳以上で受けられる自己制御の適性について、座学と実車を含む7時限以上の教習
政令で定める経験通算2年以上旅客自動車の運転者以外の乗務員として2年以上乗務した経験など

特例教習は令和4年5月13日から始まった仕組みで、実施している教習所は都道府県警察の窓口に問い合わせるよう警察庁が案内しています。

ペーパードライバーの方が特例教習を受ける場合は、29時限の中で運転の感覚を取り戻していくことにもなります。くわしくは受験資格特例教習とはで紹介しています。

条件は満たせても、つまずきやすい所はある

合格基準は第一種より高い

技能試験や卒業検定の合格基準は、第二種で80パーセント以上です。第一種の70パーセント以上より高く決められています(道路交通法施行規則第24条)。

『条件はOKでも、運転できなきゃ意味がないよね』と感じる方もいるはずです。

その通りで、二種の教習は「お客さんを乗せる運転」を前提にしています。人の乗降のための停車及び発進、鋭角コースの走行、方向変換又は縦列駐車といった課題があります。

受験資格の免許を受けていた期間は運転した期間ではないことと、ペーパードライバーが教習前に確かめる準備をまとめた図解
ペーパードライバーがつまずきやすい所理由教習前にできること
車の幅や前後の感覚長く乗っていないと距離感がつかみにくい家族の車で駐車場の白線に合わせる練習
交差点の確認の順番確認の流れが体に残っていない第一種の教本で交差点の通行を読み直す
鋭角コースや方向変換普段の運転ではあまり使わない動き教習でコースを図に描いて覚える
MTの操作AT車ばかり乗っていると半クラッチが不安MTで受けるかAT限定で受けるかを先に決める
道路の走行交通量の多い道に慣れていない教習の前に、助手席で道路の流れを見ておく

家族の車で練習する時は、公道ではなく、私有地や空いた駐車場の範囲にしておきましょう。

ブランクを隠したまま入校しない

入校の相談で「10年ほど運転していません」と、運転から離れていた年数を伝えておくと、教習指導員も最初の時限の進め方を考えやすくなります。隠していても技能教習は延びることがあるので、正直に伝えたほうが気が楽です。

持っている免許で、教習の時限が変わる

時限は法令で決まっていて、延びることもある

指定教習所の教習時限は、道路交通法施行規則の別表第四で決められています。1時限は50分で、技能の身に付き方に応じて延長されます。

『ブランクがある分、最初から時限が多くなるの?』と気になりますよね。

時限の基準はブランクの長さでは変わりません。変わるのは、今持っている免許の種類です。

普通二種の技能教習は、次のとおりです。

持っている免許普通二種(MT)の技能教習AT限定普通二種の技能教習
大型・中型・準中型・普通免許12時限12時限
AT限定の中型・準中型・普通免許16時限12時限

学科教習は、大型・中型・準中型・普通免許を持っている人で17時限です。第二種の学科では応急救護処置の教習を6時限受けます。

例えば、普通免許(AT限定)で10年ほどペーパーの人がMTの普通二種を目指すと、技能教習は16時限が基準になります。ここに、上達に合わせた延長が加わることがある、と考えておきましょう。

ペーパー講習を先に受けるのも手

教習所によっては、ペーパードライバー向けの講習を別に用意しているところもあります。二種の教習に入る前に受けられるかは、各教習所に聞いてみてください。料金や時間は教習所ごとに違います。

教習前にしておきたい準備

準備は「書類」「体」「感覚」の3つ

ペーパードライバーの方が二種の教習で焦らないためには、入校前の準備が効きます。書類と適性の確認、運転の感覚の取り戻し、時間の確保の順に進めましょう。

『何から始めればいいか分からない』という方は、次の順番で進めてみてください。

入校までの準備の順番
  1. 免許証で、免許を受けていた期間と免許の種類を確かめる
  2. 視力・深視力・聴力の基準を満たせるか、眼鏡やコンタクトも含めて確かめる
  3. MTで受けるか、AT限定で受けるかを決める
  4. 近くの教習所に、二種の教習を扱っているか、ブランクがある人の進め方を聞く
  5. 平日の夜や土日に通える時間を、1か月分書き出す

適性試験の基準は、施行規則第23条で決められています。

適性の項目第二種の基準
視力両眼0.8以上、かつ片眼それぞれ0.5以上(眼鏡・コンタクトを含む)
深視力2.5メートルの距離で3回検査し、平均誤差2センチメートル以下
聴力10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえる

深視力は普通免許の基準には無い検査なので、不安な方も多いですよね。検査をいつ受けるかは教習所ごとに違うので、入校前に聞いておくと安心です。

教習所の選び方は二種免許の教習所選び、難しさの話は二種免許は難しい?で紹介しています。

ペーパードライバーが二種免許の教習に入るまでの準備を、書類の確認・適性の確認・感覚の取り戻し・通う時間の確保の順に示した図解

会社の養成制度を使う道もある

タクシーの仕事を目指すなら、入社してから二種免許を取る道もあります。厚生労働省のjob tagには、第一種免許の保有者を採用し、第二種免許取得のため養成訓練を行う会社もあると書かれています。

ペーパードライバーの方にとっては、会社の研修で運転の感覚を取り戻しながら進められる点も、気持ちの面で助かりますよね。負担の条件や在籍の決まりは会社ごとに違うので、求人票と面接で確かめる項目です。

ひとりで探すか、相談先を使うか

会社の採用ページに直接応募したり、ハローワークで探したりする方法もあります。ブランクがあることを伝えたうえで条件を比べたい方は、ドライバー向けの転職サービスに相談する手もあります。

違いはドライバー転職サービスの選び方、求人の探し方は二種免許を活かす転職で紹介しています。

二種免許ドットコム

二種免許を活かした転職を考えている方へ

タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。

無料ドライバー転職サービスの選び方を見る

受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

よくある相談

多いのは「ブランクの長さ」と「持っている免許の種類」

ペーパードライバーと二種免許の相談では、長いブランクでも大丈夫か、限定付きの免許からでも取れるか、という内容がよく見られます。

ペーパードライバーと二種免許についてよくある相談を、内容をまとめて紹介します。

20年ペーパーで、普通二種(MT)を取るのは難しい?

受験資格は、免許を受けていた期間で数えるので満たせます。気になるのは、MTの操作と車の感覚ですよね。

普通免許(MT)を持っている人の技能教習は12時限が基準です。ブランクがある分は延長で補う、と考えておくと気持ちが楽になります。

入校の相談で、ブランクの年数を伝えておきましょう。

中型(8t)限定の免許しか持っていないペーパーでも取れる?

8t限定の中型免許も、受験資格の「中型免許」にあたります。期間が通算3年以上あれば、普通二種の受験資格は満たせます。

教習時限の扱いは教習所で確かめてください。中型免許を持っている人の普通二種(MT)の技能教習は12時限が基準です。

普通免許だけのペーパーで、いきなり大型二種の教習に入れる?

受験資格を満たしていれば入れます。普通免許からの大型二種の技能教習は33時限、AT限定普通免許からは37時限が基準です。

車の大きさに慣れるまで時間がかかることもあります。くわしい流れは大型二種免許の取り方で紹介しています。

よくある質問

ペーパードライバーでも二種免許の受験資格はありますか?

あります。受験資格は免許を受けていた期間で数えるので、運転していなかった期間も含めて通算3年以上あれば満たせます。停止期間は除かれます。

ペーパードライバーは教習の時限が増えますか?

時限の基準は持っている免許の種類で決まり、ブランクの長さでは変わりません。ただし、上達の具合に応じて技能教習が延びることがあります。

AT限定のペーパードライバーでも二種免許は取れますか?

取れます。AT限定普通二種なら技能教習は12時限、MTの普通二種なら16時限が基準です。

免許を失効していた時期がある場合はどうなりますか?

期間は免許を受けていた期間を通算して数えます。失効や取り直しをはさんだ場合の扱いは経歴で変わることがあるので、運転免許試験場か教習所に免許証を見せて確かめてみてください。

ペーパードライバーが二種免許を取る前に練習したほうがいいですか?

私有地や空いた駐車場で車の幅や前後の感覚を確かめておくと、教習で焦りにくくなります。教習所のペーパードライバー講習を使う方法もあります。

まとめ

この記事の要点
  • 二種免許の受験資格は、運転した期間ではなく免許を受けていた期間で数える
  • 期間は通算3年以上(停止期間を除く)、年齢は21歳以上が原則
  • 教習時限は持っている免許で決まり、上達に応じて延びることがある
  • 教習前に、経歴・適性・MTかATか・通う時間を確かめておく
  • 会社の養成制度で取る道もあり、条件は求人票と面接で確かめる
二種免許ドットコム

二種免許ドットコム 編集部

普通二種・中型二種・大型二種など第二種運転免許の種類と受験資格、教習所・合宿・試験場での取り方、費用の内訳、二種免許を活かせるタクシー・バスなどの仕事と転職の進め方を、これから二種免許を取る人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次