二種免許の取り方|教習所・合宿・一発試験の3ルートを比較

二種免許の取り方を、教習所の通学・合宿・一発試験の3ルートで比べる記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が警察庁・都道府県警察・国土交通省・厚生労働省などの公開情報を調べて独自に執筆しています。受験資格・試験・手数料・教習の内容は法令の改正や都道府県によって変わることがあるため、最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

タクシーやバスの仕事に興味が出てきて、『二種免許を取るには、まず何をすればいいの?』と調べている方も多いはずです。

結論から言うと、二種免許の取り方は、教習所に通う・合宿で取る・試験場で一発試験を受けるの3ルートです。さらに、会社に入ってから取る養成制度という4つ目の道もあります。

この記事を読むと、それぞれのルートの違いと、自分に合う二種免許の取得方法の選び方が分かります。

目次

二種免許の取り方は3ルート+会社の養成制度

先に結論

二種免許(正式には第二種運転免許)は、指定教習所を卒業して試験場で学科試験を受けるのが基本の取り方です。通学か合宿かは通い方の違いで、試験場で技能試験から受ける一発試験は別のルートになります。

『どのルートがいちばんいいの?』と迷いますよね。

実は、どのルートが合うかは、持っている免許、使える時間、費用を誰が払うかで変わるんです。まずは4つの道を、期間・費用の考え方・合格までの手間・向いている人で並べてみます。

比べる点教習所に通う合宿で取る一発試験会社の養成制度
期間の考え方通える日数しだいで延びる泊まり込みでまとめて受ける試験日の予約と合否しだい会社の予定に合わせて進む
費用の考え方教習所の料金表+試験場の手数料合宿の料金表+試験場の手数料試験場の手数料+取得時講習会社が負担する仕組みがある
合格までの手間教習所が順番を組んでくれる教習所が順番を組んでくれる練習の場と予約を自分で用意する会社の案内に沿って進める
向いている人仕事を続けながら取りたい人まとまった休みが取れる人運転に自信があり、予定を自分で組める人運転の仕事に就くと決めている人

教習所の料金や合宿の料金は、教習所や時期で違います。この記事では金額の目安は出さず、何で費用が変わるかを見ていきますね。

二種免許の取り方を、教習所の通学・合宿・一発試験・会社の養成制度の4つの道で、期間・費用の考え方・手間・向いている人で比べた図解

第二種免許の種類によって選べるルートが違う

第二種免許は、大型二種・中型二種・普通二種・大型特殊二種・けん引二種の5種類です(道路交通法第84条第4項)。

このうち、指定教習所の教習時限が法令で決められているのは、大型二種・中型二種・普通二種の3つです(道路交通法施行規則 別表第四)。大型特殊二種とけん引二種は、試験場での受験が基本になります。

第二種免許主な仕事主な取り方
普通二種タクシー・運転代行・介護タクシー教習所・合宿・一発試験・会社の養成制度
中型二種マイクロバス・送迎バス教習所・合宿・一発試験
大型二種路線バス・観光バス教習所・合宿・一発試験・会社の養成制度
大型特殊二種・けん引二種特殊な旅客車試験場での受験が基本(教習所の扱いは各教習所に確認)

自分がどの二種免許を取ればいいかは、二種免許の種類一覧で確かめてみてください。

二種免許を取るには、まず受験資格を確かめる

年齢と免許を受けていた期間

二種免許の受験資格は、原則21歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上あることです(道路交通法第96条第5項)。どのルートで取る場合も同じです。

『普通免許から二種免許って、すぐ取れるものなの?』という疑問も多いですよね。

普通免許から二種免許に進むことはできます。ただし、普通免許などの期間が通算3年以上たっていることが条件です。

数えるのは免許を受けていた期間で、停止期間は除かれます。

受験資格原則特例
年齢21歳以上受験資格特例教習を修了すれば19歳以上
免許を受けていた期間通算3年以上(停止期間を除く)政令で定める経験があれば2年、特例教習を修了すれば1年
持っている免許大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のどれかを今受けているけん引二種は、加えてけん引免許も必要

受験資格特例教習は、令和4年5月13日から始まった仕組みです。年齢の特例は7時限以上、経験年数の特例は29時限以上の教習を受けます(警察庁の案内)。

自分が受けられるか、場面で確かめる

数え方は、自分の状況に当てはめると分かりやすくなります。

場面受験資格
25歳、普通免許を取って5年目年齢・期間ともに満たしている
22歳、普通免許を取って2年目期間が足りない。特例教習を修了すれば受けられる
40歳、普通免許を取って20年、ほとんど運転していない満たしている(運転した日数は問われない)
大型一種を持ち、トラックに乗って10年満たしている。大型二種なら技能教習17時限が基準

年齢の特例で取った場合は、本来の年齢になるまでが「若年運転者期間」です。この期間に違反点数の合計が3点以上になると若年運転者講習(9時間)を受ける必要があり、受けないと免許が取り消されます(警察庁の案内)。

適性試験の基準も先に見ておく

第二種免許には、第一種より厳しい適性の基準があります(施行規則第23条)。

受験前のセルフチェック
  • 視力が両眼0.8以上、かつ片眼それぞれ0.5以上か(眼鏡・コンタクトを含む)
  • 深視力の検査で、2.5メートルの距離で3回測った平均誤差が2センチメートル以下か
  • 10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえるか(補聴器を含む)
  • 赤・青・黄の色を見分けられるか

受験資格のくわしい話は、二種免許の取得条件で紹介しています。

教習所で取る:通学と合宿

いちばん多く使われる基本のルート

指定教習所を卒業すると、試験場の技能試験が免除されます(道路交通法第97条の2)。教習所の中で技能の練習と検定まで進められるので、初めての方にも進めやすい取り方です。

『教習所って、普通免許の時と同じような流れ?』と思いますよね。

流れは似ていますが、第二種ならではの点があります。例えば、学科の中で応急救護処置の教習を6時限受けます。

第一種では3時限です。

教習所で二種免許を取る流れ
  1. 受験資格を確かめて、指定教習所に入校する
  2. 学科教習と技能教習を受ける(第二種は9か月以内に修了)
  3. 修了した日から3か月以内に卒業検定を受ける
  4. 卒業証明書を持って、試験場で適性試験と学科試験を受ける
  5. 合格すると免許証が交付される

卒業検定は技能試験の例に準じて行われ、第二種は80パーセント以上で合格です(施行規則第24条・第34条)。第一種の70パーセント以上より高く決められています。

持っている免許で教習時限が変わる

教習所の費用が人によって違うのは、持っている免許で教習時限が変わるからなんです。1時限は50分で、上達に応じて延びることがあります(施行規則 別表第四)。

普通免許(MT)を持っている人の場合は、次のとおりです。

取りたい二種免許技能教習学科教習
普通二種12時限17時限
中型二種27時限17時限
大型二種33時限17時限

例えば、普通免許を取って4年目、タクシー会社への転職を考えている場合は、普通二種の技能教習12時限が基準です。同じ人が路線バスの運転士を目指すなら、大型二種で33時限になります。

ほかの免許からの時限は、二種免許の教習時間と最短日数で一覧にしています。

教習所の料金表を見る時のコツ

『料金表を見ても、自分がいくら払うのか分からない』と感じる方もいますよね。

料金表は、持っている免許ごとに行が分かれていることがよくあります。

問い合わせる時は、こんなふうに聞くとスムーズです。

「普通免許(MT)を持っていて、普通二種を取りたいです。12時限の計算の料金と、延長になった時の料金を教えてください」

自分の免許の行で見ているか、技能教習が延びた時や卒業検定に不合格だった時の追加料金がどうなるかを確かめておきましょう。

教習所に聞いておきたいこと
  • 二種の教習を扱っているか、どの種類を扱っているか
  • 自分の免許の行で、何時限の計算になっているか
  • 技能教習が延びた時、卒業検定に不合格だった時の料金
  • 平日の夜や土日に技能教習を受けられるか
  • 教育訓練給付の対象講座か

教習所の選び方は、二種免許の教習所選びでくわしく紹介しています。

合宿で取る場合

合宿は、教習所に泊まり込んで教習を受ける通い方です。指定教習所での教習なので、時限の決まりや卒業後に試験場で学科試験を受ける流れは、通学と同じです。

合宿が向いている人
  • まとまった休みを取れる
  • 近くに取りたい二種を扱う教習所が無い
  • 生活の中で通う時間を作りにくい
通学が向いている人
  • 仕事を続けながら取りたい
  • 家族の予定などで長く家を空けにくい
  • 自分のペースで教習を入れたい

合宿の期間は教習所や持っている免許で変わるので、各教習所の案内で確かめてみてください。くわしくは二種免許の合宿教習で紹介しています。

試験場で受ける一発試験

教習所を使わず、試験場ですべて受ける

一発試験は、運転免許試験場で適性試験・学科試験・技能試験を受けるルートです。合格後には取得時講習を受けてから免許証が交付されます。

『一発試験なら安く済むんじゃない?』と考える方もいますよね。

試験場に払う手数料だけを見ると、教習所より少なく見えます。ただ、技能試験は第二種の合格基準が80パーセント以上で、受け直すたびに手数料がかかります。

一発試験の流れ(警視庁の例)

警視庁(東京都)では、府中と鮫洲の運転免許試験場で、平日に受験できます。中型二種の技能試験は鮫洲では受けられません。

試験場で一発試験を受ける流れ
  1. 学科試験を予約する(警視庁では完全予約制)
  2. 適性試験と学科試験を受ける
  3. 合格したら技能試験を予約する(適性試験の当日は技能試験を受けられない)
  4. 技能試験を受ける
  5. 合格後に旅客車講習(6時間)と応急救護処置講習(6時間)を受ける
  6. 免許証が交付される

学科試験は、大阪府警察の案内では95問で、90パーセント以上が合格です。ほかの種類の第二種免許を持っている人は、学科試験が免除されます。

技能試験の課題には、人の乗降のための停車及び発進、鋭角コースの走行、方向変換又は縦列駐車などがあります(施行規則第24条)。

試験場で二種免許の一発試験を受ける時の、予約から適性試験・学科試験・技能試験・取得時講習・交付までの流れを示した図解

試験場に払う手数料

警視庁(東京都)の場合、手数料は次のとおりです(令和7年3月24日以降の額)。

取り方試験場に払う額
大型・中型・普通二種を一発試験で受ける9,800円(受験料4,500円、試験車使用料2,950円、免許証交付料2,350円)
再試験その都度、受験料と試験車使用料
取得時講習(旅客車講習と応急救護処置講習)30,300円
大型特殊二種・けん引二種を受ける6,900円(受験料2,800円、試験車使用料1,750円、免許証交付料2,350円)
指定教習所を卒業して受ける(参考)4,150円(受験料1,800円、免許証交付料2,350円)

手数料は都道府県で違うことがあるので、住んでいる地域の警察の案内で確かめてみてください。

一発試験が向いている人

『自分は一発試験でいけるかな』と迷った時は、次の項目に当てはまるか見てみてください。

一発試験を考えてよい人のチェック
  • 受けたい二種と同じ大きさの車を、第一種免許で普段から運転している
  • 平日に試験場へ何度か行ける
  • 不合格でも、受け直しの予約と手数料を負担できる
  • 合格後の取得時講習(6時間と6時間)の予約も自分で取れる

当てはまらない項目が多い場合は、教習所で練習してから臨むほうが、気持ちの面でも楽です。

大きい車の一発試験は練習の場が課題

受験する車を運転できる第一種免許を持っていない人は、仮免許と「路上練習申告書」が必要です(警視庁の案内)。大阪府警察の案内では、大型二種の直接受験で、過去3か月以内に5日以上、仮免許で乗車定員30人以上のバス型の車で練習しておく必要があります。

一発試験のくわしい流れは、二種免許の一発試験で紹介しています。

4つ目の道:会社の養成制度で取る

入社してから二種免許を取る

タクシー会社やバス会社には、入社後に二種免許を取らせる制度を設けているところがあります。自分で教習所を探す前に、こうした会社に入る道も比べてみる価値があります。

『費用を会社が出してくれるなら助かる』と感じる方も多いはずです。

厚生労働省のjob tagには、第一種免許の保有者を採用し、第二種免許取得のため養成訓練を行うタクシー会社もあると書かれています。路線バスについても、大型二種の取得を積極的に支援する企業が増えていて、入社後に取る条件で採用されると紹介されています。

日本バス協会も、普通免許等を取って3年以上の人を採用し、一定の条件のもとで大型二種を取得させる会社があると案内しています。

確かめる項目聞いておきたいこと
費用の負担教習所の料金と試験場の手数料のどこまでを会社が負担するか
在籍の決まり一定期間の在籍が条件になっているか
途中で辞めた時負担した費用の扱いがどうなるか
教習中の扱い教習の期間は勤務や給与の上でどう扱われるか
取得後の流れ入社後の研修や乗務までの順番

面接では「二種免許の費用は、どこまで会社の負担になりますか。途中で辞めた時の扱いも教えてください」と聞いてみてください。

個社の条件は会社ごとに違うので、求人票と面接で確かめる項目です。仕組みのくわしい話は、二種免許を無料・会社負担で取る方法で紹介しています。

会社の養成制度で二種免許を取る時に、求人票と面接で確かめる項目をチェックリストにまとめた図解
国の資料にも出てくる取得支援

国土交通省の資料(令和6年5月の中間とりまとめ)では、令和4年に第二種免許の受験資格が見直され、取得費用への支援も始まったことに触れています。会社の支援は、いまの業界の大きな流れの一つなんです。

ひとりで探すか、相談先を使うか

養成制度のある会社を探すなら、会社の採用ページに直接応募する方法も、ハローワークで探す方法もあります。

負担の条件を何社か比べたい、面接の日程調整も手伝ってほしいという方は、ドライバー向けの転職サービスに相談する手もあります。違いはドライバー転職サービスの選び方で比べています。

二種免許ドットコム

二種免許を活かした転職を考えている方へ

タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。

無料ドライバー転職サービスの選び方を見る

受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

よくある相談

多いのは「落ちた時」と「急いで取りたい時」

二種免許の取得の相談では、試験に落ちた時の不安や、急いで取りたい時のルート選びがよく見られます。

二種免許の取り方についてよくある相談を、内容をまとめて紹介します。

中型二種は、ほかの二種より取りやすい?

マイクロバスの送迎の仕事で、中型二種を取るよう言われた時に出てくる相談です。

難しさを比べる統計は確かめられませんでした。教習時限で見ると、普通免許(MT)からの技能教習は、中型二種が27時限、大型二種が33時限です。

中型免許を持っていれば中型二種は17時限で、普通二種を持っていれば10時限になります。

教習所で検定に2回落ちた。このまま続けて大丈夫?

『自分には向いていないのかも』と落ち込みますよね。

卒業検定に不合格だった人は、1時限以上の技能教習を受けてから次の検定に進みます(施行規則第34条)。第二種の合格基準は80パーセント以上と高めなので、つまずく人がいても不思議ではありません。

どの課題で減点されたかを教習指導員に聞いて、次の技能教習でそこを集中して練習してみてください。

教習所が混んでいて、急ぎなら一発試験のほうがいい?

仕事の都合で早く取りたい時に、迷う相談です。

一発試験は、試験の予約が取れればすぐ受けられます。ただ、合格基準は80パーセント以上で、不合格なら再び予約して受け直します。

合格後の取得時講習の予約も必要です。

運転に自信があり、普段から同じ大きさの車に乗っている人なら候補になります。そうでなければ、教習所の空き状況を何校か聞いて比べるほうが、結果的に早いこともあります。

合宿で卒業したけど、学科の模擬テストで90点がなかなか取れない

卒業後に試験場で受ける学科試験は、90パーセント以上で合格です。

宮城県警察の案内では、文章問題90問(1問1点)とイラスト問題5問(1問2点)です。イラスト問題は1つのイラストにつき3問出て、全部正解の時だけ点が入ります。

点が伸びない時は、間違えた問題を分野ごとに分けて見直すのがおすすめです。勉強のしかたは二種免許の学科の勉強法で紹介しています。

よくある質問

二種免許の取得方法にはどんなルートがありますか?

教習所に通う、合宿で取る、試験場で一発試験を受けるの3ルートがあります。会社に入ってから養成制度で取る道もあります。

普通免許から二種免許を取るには何年必要ですか?

普通免許などを受けていた期間が通算3年以上必要です。受験資格特例教習を修了すれば、19歳以上・期間1年以上で受けられます。

自動車二種免許の取得で、教習所を卒業すると何が免除されますか?

試験場の技能試験が免除されます。適性試験と学科試験は試験場で受けます。直接受験の人が受ける取得時講習も、指定教習所を卒業した人は受けなくてよいとされています。

二種免許を取得するには、教習所と一発試験のどちらが早いですか?

一発試験は予約が取れればすぐ受けられますが、不合格なら受け直しになります。持っている免許と運転の感覚、教習所の空き状況で比べてみてください。

二種免許の取得にかかる費用はどう考えればいいですか?

教習所の料金は教習所ごとに違い、持っている免許で教習時限も変わります。試験場の手数料は、警視庁の場合、教習所卒業で4,150円、一発試験で9,800円です。

まとめ

この記事の要点
  • 二種免許の取り方は、教習所の通学・合宿・一発試験の3ルートと、会社の養成制度
  • 受験資格は原則21歳以上・免許を受けていた期間が通算3年以上
  • 教習時限は持っている免許と取りたい二種で変わり、費用もそれで変わる
  • 一発試験は手数料が少なく見えても、受け直しや練習の場の準備がある
  • 会社の養成制度は、負担の範囲と在籍の決まりを求人票と面接で確かめる
二種免許ドットコム

二種免許ドットコム 編集部

普通二種・中型二種・大型二種など第二種運転免許の種類と受験資格、教習所・合宿・試験場での取り方、費用の内訳、二種免許を活かせるタクシー・バスなどの仕事と転職の進め方を、これから二種免許を取る人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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