送迎ドライバーに二種免許は要る?施設・ホテル・スクールの送迎

送迎ドライバーに二種免許が要るかを、施設・ホテル・スクールの送迎の場面ごとに紹介する記事のアイキャッチ

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デイサービスやホテル、スクールの送迎ドライバーの求人を見て、『二種免許がないと応募できないのかな』と迷っている方も多いはずです。

結論から言うと、施設やホテルが自分の白ナンバーの車で、運賃を取らずに利用者やお客さんを送り迎えするなら、二種免許は要らないのが基本です。バス会社などが事業の車で送迎を請け負う場合は二種が要ります。

この記事を読むと、送迎の仕事で二種が要るかを、車のナンバーと運賃の有無で見分ける方法が分かります。

目次

送迎ドライバーに二種免許は要る?

先に結論

二種免許が要るのは、旅客自動車運送事業に使う車(旅客自動車)で、その事業のお客さんを運ぶ目的で運転する時です(道路交通法第86条)。施設やホテルが自分の車で送り迎えするのは、この事業の運転には当たらないので、車の大きさに合った一種免許で運転するのが基本です。

『人を乗せて運ぶんだから、二種が要るんじゃないの?』と思いますよね。

実は、二種が要るかどうかは「人を乗せるか」ではなく、「事業の車で、事業のお客さんを運ぶか」で決まるんです。第一種免許で運転できないのは、旅客自動車を旅客運送の目的で運転する時です(第85条第11項)。

確かめる点二種が要る方向二種が要らない方向
車は誰の車かバス会社・タクシー会社などの事業の車施設・ホテル・スクールの自家用の車
ナンバーの色緑(許可を受けた事業用)白(自家用)
運ぶ目的事業のお客さんを運ぶ施設の利用者・宿泊客・生徒を送り迎えする

国土交通省は、バスやタクシーなど許可を受けた車のナンバーは緑色で、許可を受けていない自家用車のナンバーは白色だと説明しています。

二種免許そのものの仕組みは二種免許とはで紹介しています。

運賃の有無と車のナンバーで判定する

ナンバーの色と運賃の2つで、だいたいの見当がつく

送迎の仕事で二種が要るかは、運転する車のナンバーの色と、送迎で運賃を受け取るかの2つを確かめると見当がつきます。迷う場面は、運輸支局や警察に確かめるのが確実です。

ここが、この記事でいちばん大事なところです。

送迎のよくある場面を、車のナンバーと運賃の有無で判定する表にしました。法令と国の案内をもとに、この記事でまとめたものです。

場面車のナンバー運賃二種免許
デイサービスが自分の車で利用者を送り迎えする白受け取らない要らない(車の大きさに合った一種)
ホテルや旅館が自分の車で宿泊客を駅まで送る白受け取らない要らない(車の大きさに合った一種)
スクールが自分のバスで生徒を送り迎えする白受け取らない要らない(車の大きさに合った一種)
バス会社・タクシー会社が送迎を請け負って運ぶ緑事業として運ぶ要る(車の大きさに合った二種)
自家用の車で、送迎代として運賃を受け取る白受け取る二種があってもできない場合がある(運輸支局に相談)
送迎の仕事で二種免許が要るかを、車のナンバーの色と運賃を受け取るかどうかの2つで判定する図解

例えばこんな場面で考える

普通免許を持っていて、デイサービスの送迎ドライバーの求人に応募したい場合を考えてみます。

送迎車が施設の白ナンバーの乗用車やワゴンで、乗車定員が10人以下なら、二種がなくても普通免許で運転できる見当がつきます。乗車定員が11人以上のマイクロバスなら、中型免許が要ります。

『求人に送迎車の大きさが書いていない』という時は、面接で「送迎車の乗車定員は何人ですか」と聞いてみてください。

白ナンバーで運賃を取るのは要注意

『二種を持っていれば、白ナンバーで送迎代を取ってもいい?』と思う方もいますよね。

国土交通省は、許可を受けずに自家用車で有償の旅客運送をする「白タク」を、道路運送法上の重大な違法行為としています。近畿運輸局も、許可を受けずに金銭を受け取って自家用車で旅客を運ぶタクシー類似行為は道路運送法違反だと案内しています。

二種免許は「お客さんを運ぶ運転」をするための免許で、運送の事業をしてよいという許可ではありません。例えば、スクールが自分の車で生徒を送り迎えし、その代金を「送迎費」として別に受け取る形を考えている場合は、有償の運送に当たるかが問題になりえます。

送迎で料金を受け取る仕組みを考えている時は、始める前に運輸支局に相談しておきましょう。

NPOなどの福祉有償運送という仕組みもある

市町村やNPOなどが行う公共ライドシェア(自家用有償旅客運送)には、福祉有償運送という種類があります。

国土交通省のハンドブック(令和6年10月)では、運転者は二種免許を持つか、一種免許を持って福祉有償運送運転者講習などの大臣認定講習を受けた人とされています。決められた仕組みの中で運ぶので、白タクとは別物です。

二種が要る運転と要らない運転の線引きは、二種免許が必要な運転・要らない運転でくわしく紹介しています。

送迎の車の大きさで変わる免許

二種が要らなくても、車の大きさに合った一種は要る

自家用の送迎車でも、車の大きさに合った免許は要ります。マイクロバスのような車なら中型免許、大型バスなら大型免許が必要です。

『普通免許でマイクロバスを運転していい?』と迷う方も多いはずです。

車の区分は、施行規則第2条で決まっています。送迎でよく使われる車の大きさと、必要な免許を並べました。

車の区分基準(施行規則第2条)自家用の送迎で要る免許事業の車で運ぶ時に要る免許
普通自動車乗車定員10人以下などの車普通免許普通二種
中型自動車乗車定員11人以上29人以下など中型免許中型二種
大型自動車乗車定員30人以上など大型免許大型二種

乗車定員が少なくても、車両総重量が3,500kg以上7,500kg未満の車は準中型自動車に当たり、普通免許では運転できません(施行規則第2条)。荷物も積める大きめの送迎車では、この重さも確かめておきましょう。

上の種類の免許は、下の大きさの車も運転できます。例えば、大型免許で中型自動車や普通自動車も運転できます(道路交通法第85条第2項)。

送迎車の乗車定員ごとに、自家用で運ぶ時に要る一種免許と、事業の車で運ぶ時に要る二種免許を示した図解

マイクロバスの境目はマイクロバスの運転に必要な免許でくわしく紹介しています。

よくある失敗

「送迎だから普通免許で大丈夫」と考えて、乗車定員11人以上の送迎車を普通免許で運転してしまうケースです。二種が要らない場面でも、車の大きさに合った一種は要ります。車検証で乗車定員を確かめておきましょう。

送迎ドライバーの仕事で確かめたいこと

求人の「二種歓迎」は、会社の希望のことも

送迎ドライバーの求人に「二種歓迎」「二種優遇」とあっても、法律で要るとは限りません。運転する車と勤め先の事業の中身を確かめると、自分に応募できるかが分かります。

『二種歓迎と書いてあるけど、持っていなくても大丈夫?』という疑問はとても多いです。

送迎を請け負う会社が事業として運ぶ場合は、二種が要ります。一方で、施設が自分の車で送迎する場合は、二種は会社の希望として書かれていることもあります。

例えば、ホテルの送迎ドライバーの求人で「二種歓迎」とあっても、運転するのがホテルの白ナンバーのマイクロバスなら、法律上は中型免許で運転できます。その場合、二種は「お客さんを乗せる運転に慣れている人に来てほしい」という会社の希望と考えられます。

応募をためらう前に、どちらに当たるのかを問い合わせてみてください。

送迎の仕事の面接で聞いておきたいこと
  • 運転する車は施設の自家用(白ナンバー)か、事業用(緑ナンバー)か
  • 乗せるのは利用者・宿泊客・生徒か、運賃を払うお客さんか
  • 送迎車の乗車定員はいくつか
  • 二種がない場合、取得の支援があるか
  • 送迎のほかに、介助などの仕事もあるか

送迎のバス運転手にも働く時間の基準がある

厚生労働省の改善基準告示の説明では、旅館の送迎用バスやスクールバスの運転者も、バスの運転を主な仕事にしている場合はバス運転者に当たるとされています。

二種が要らない送迎の仕事でも、働く時間の基準は関わってくるんです。勤務の時間帯や休みの取り方も、面接で聞いておきましょう。

送迎から二種の仕事へ進むことも

送迎の仕事で運転に慣れてから、二種が要る仕事へ進む人もいます。

例えば、施設の送迎でマイクロバスを運転していて、バス会社やタクシー会社でお客さんを運ぶ仕事に就きたくなった場合は、二種を取ると応募できる仕事が広がります。二種でできる仕事は二種免許でできる仕事一覧で紹介しています。

二種の受験資格は、原則21歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上です(道路交通法第96条第5項)。数えるのは運転した期間ではなく、免許を受けていた期間です(停止されていた期間は除きます)。

二種の取得支援がある会社を自分で探すか、相談先を使うか、迷う方もいますよね。会社の採用ページやハローワークで探すのも、ドライバー向けの転職サービスに相談するのも、どれも正当な方法です。

二種免許ドットコム

二種免許を活かした転職を考えている方へ

タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。

無料ドライバー転職サービスの選び方を見る

受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

よくある相談

迷うのは「介護タクシーとの違い」と「委託」

送迎と二種免許についての相談では、デイサービスの送迎と介護タクシーの違いや、送迎を外部の会社に任せた時の扱いについての迷いが多く見られます。

送迎と二種免許について、よく寄せられる相談を内容をまとめた形で紹介します。

デイサービスの送迎と介護タクシーは何が違う?

『どちらも利用者を運ぶのに、介護タクシーだけ二種が要るのはなぜ?』という相談です。

デイサービスが自分の車で利用者を送り迎えするのは、施設の仕事の一部としての送迎です。介護タクシーは、一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)という事業の車で利用者を運ぶので、普通二種が要ります。

介護タクシーの免許と資格は介護タクシーに必要な免許で紹介しています。

送迎を外部の会社に任せたら、二種は要る?

『施設の送迎を委託会社に頼んだ場合、その運転手は二種が要る?』という相談もあります。

委託先の会社がどの形で運ぶかで変わります。バス会社やタクシー会社が事業の車で運ぶなら、運転手には二種が要ります。どの許可で運んでいるかは、委託先に確かめてみてください。

ホテルや旅館の送迎に二種は要る?

『ホテルの従業員が宿泊客を駅まで送るのに、二種は要る?』という相談です。

ホテルや旅館が自分の白ナンバーの車で宿泊客を送るなら、車の大きさに合った一種で運転するのが基本です。送迎のために別に料金を取る場合は扱いが変わることがあるので、運輸支局に確かめておきましょう。

よくある質問

デイサービスの送迎に二種免許は要りますか?

施設が自分の白ナンバーの車で利用者を送り迎えするなら、車の大きさに合った一種免許で運転するのが基本です。二種は要りません。

スクールバスや幼稚園バスの運転に二種免許は要りますか?

学校や園が自分の車で運ぶなら、車の大きさに合った一種で運転するのが基本です。バス会社が事業として運行を請け負う場合は二種が要ります。

送迎ドライバーの求人に二種歓迎とあるのはなぜですか?

事業として送迎を請け負う会社では二種が要ります。施設が自分で送迎する場合は、会社の希望として書かれていることもあるので、面接で確かめてください。

マイクロバスで送迎するにはどの免許が要りますか?

自家用のマイクロバスで乗車定員11人以上29人以下なら中型免許が要ります。事業の車でお客さんを運ぶなら中型二種が要ります。

二種免許があれば、白ナンバーの車で送迎代をもらえますか?

二種は運転のための免許で、事業の許可ではありません。許可なく自家用車で運賃を受け取って運ぶことは白タク行為として道路運送法違反になります。

まとめ

この記事の要点
  • 二種が要るのは、事業の車で事業のお客さんを運ぶ時
  • 施設・ホテル・スクールが自分の車で運賃を取らずに送迎するなら一種が基本
  • バス会社などが送迎を請け負って運ぶなら二種が要る
  • 二種が要らなくても、車の大きさに合った一種は要る
  • 白ナンバーで送迎代を取るなら、始める前に運輸支局に相談する
二種免許ドットコム

二種免許ドットコム 編集部

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