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介護タクシーの仕事に興味があって、『二種免許だけでいいの?介護の資格も要るの?』と迷っている方も多いはずです。
結論から言うと、介護タクシーで利用者を運ぶには普通二種免許が必要です。そのうえで、乗る車の種類や介助をするかどうかで、研修や介護の資格が関わってきます。
この記事を読むと、介護タクシーに必要な免許と、介護の資格が要る場面・要らない場面の見分け方が分かります。
介護タクシーに二種免許は必要?
必要です。介護タクシーは、正式には「一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)」という事業で、事業の車で利用者を運びます。道路交通法第86条により、普通自動車でお客さんを運ぶには普通二種免許が要ります。
『介護タクシーは福祉の仕事だから、普通免許でいいのでは?』と思う方もいますよね。
実は、介護タクシーもタクシーと同じく、お客さんを運ぶ事業の運転なんです。厚生労働省のjob tagでも、介護タクシー運転手の入職に必須の資格として普通自動車二種免許が挙げられています。
国土交通省東北運輸局の手引きでは、福祉輸送事業限定で運ぶ相手が決められています。要介護・要支援の認定を受けている人や、ひとりで公共交通機関を使うのが難しい人など、とその付添いの人です。
| 持っている免許 | 介護タクシーで利用者を運べるか |
|---|---|
| 普通一種だけ | 運べない |
| 普通二種 | 運べる |
| 中型二種・大型二種 | 運べる(普通自動車の旅客自動車も運転できる・第86条第2項) |
NPOなどの福祉有償運送とは別の仕組み
『NPOの送迎ボランティアは、一種で運転していると聞いた』という方もいるかもしれません。
それは、市町村やNPOなどが行う公共ライドシェア(自家用有償旅客運送)の一つ、福祉有償運送のことかもしれません。国土交通省のハンドブック(令和6年10月)では、運転者は二種免許を持つか、一種免許を持って福祉有償運送運転者講習などの大臣認定講習を受けた人とされています。
介護タクシーは、これとは別の、タクシー事業の一つです。どちらの仕組みで運ぶのかで、必要な免許が変わります。
二種免許の全体像は二種免許とはで紹介しています。
介護の資格が要る場面・要らない場面
介護タクシーでは、二種免許に加えて、研修や介護の資格が求められる場面があります。分かれ目は、セダン型などの一般車両で運ぶか、介助までするかの2つです。
ここが、この記事でいちばん大事なところです。
『結局、介護の資格は要るの?要らないの?』という疑問に、場面ごとに答える判定表を作りました。東北運輸局の手引きとjob tagの記載をもとに、この記事でまとめたものです。
| 場面 | 普通二種 | 研修・介護の資格 |
|---|---|---|
| 車椅子のまま乗れるなど特殊な設備のある車で運ぶ | 要る | 研修か資格を満たすよう努める(努力義務) |
| セダン型などの一般車両で運ぶ | 要る | 研修修了か資格を持つ人に限る |
| 送迎だけでなく、乗り降りの介助や身体介助もする | 要る | 介護職員初任者研修などの受講か、介護福祉士などの資格が必要(job tag) |
| 介護保険を使った介護タクシー | 要る | 介護の資格に加え、法人化と訪問介護事業所の指定が条件(job tag) |

例えばこんな場面で考える
介護職として働いていて、介護福祉士の資格を持っている人が、介護タクシーに転職したい場合を考えてみます。
この場合、普通二種を取れば、セダン型の一般車両で運ぶ条件も、介助をする条件も満たしやすくなります。足りないのは二種だけ、ということも多いはずです。
反対に、タクシー運転手として普通二種を持っている人が介護タクシーも担当したい場合は、ケア輸送サービス従事者研修などの研修を受けることが次の一歩になります。
特殊な設備のある車の場合
車椅子のまま乗れるなど、特殊な設備のある車で運ぶ乗務者は、次のいずれかを満たすよう努めなければならないとされています(東北運輸局の手引き)。
- ケア輸送サービス従事者研修(全国乗用自動車連合会など)
- 福祉タクシー乗務員研修(全国福祉輸送サービス協会)
- 介護福祉士
- 訪問介護員
- サービス介助士
「努めなければならない」という書き方なので、持っていないと乗れない、という決まりとは少し違います。ただ、会社が採用の条件にしていることもあるので、求人で確かめておきましょう。
セダン型などの一般車両の場合
セダン型などの一般車両で運ぶ乗務者は、次のいずれかを満たす人に「限る」とされています(東北運輸局の手引き)。
- ケア輸送サービス従事者研修の修了
- 介護福祉士
- 訪問介護員
- 居宅介護従業者
こちらは「限る」なので、満たしていない人は乗務できません。『普通の乗用車だから資格は要らないだろう』と考えがちですが、実は逆なんです。
介助までする場合
job tagでは、普通二種だけでは、乗り降りの介助や利用者の身体介助はできないとされています。
送迎だけでなく介護サービスも提供する場合は、介護職員初任者研修などを受けているか、介護福祉士などの資格を持っていることが必要です。
例えば、利用者を自宅の玄関から車まで支えて歩く、車椅子から座席に移るのを手伝う、といった場面が介助に当たります。『運転だけのつもりだったのに』とならないよう、仕事の範囲を先に確かめておきましょう。
job tagでは、運転手が介護の資格を持ち、介護保険を使った身体介護サービスを提供する「介護保険タクシー」と、介護保険を使わない介護タクシーがあると紹介されています。介護保険タクシーを運行するには、法人化して訪問介護事業所の指定を受けることが条件です。
介護タクシーで働くまでの道
job tagによると、新卒で入るケースはほとんどなく、介護タクシーの会社に転職するか、自営として開業するケースが多いとされています。どちらでも普通二種は前提です。
『まず何から始めればいい?』と迷う方も多いですよね。
| 道 | 主な準備 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| 介護タクシーの会社に勤める | 普通二種と、求められる研修・資格 | 乗る車の種類と、介助までするか |
| タクシー会社で介護タクシーも担当する | 普通二種 | 介護タクシーを担当する時の研修の有無 |
| 自分で開業する | 普通二種、車両・事務所、事業の許可 | 運輸支局への申請と、法令試験 |
job tagでは、一般のタクシー会社に勤める場合、ふだんは通常のタクシーを運転していて、予約があった時に介護タクシーを運転するケースがほとんどだと紹介されています。
job tagによると、福祉タクシー車両の導入状況は52,553台(令和5年度末時点)です。
- 乗る車は特殊な設備のある車か、セダン型などの一般車両か
- 乗り降りの介助や身体介助までするか
- 求められる研修や資格と、入社後に受けられる研修
- 普通二種がない場合、取得の支援があるか
例えば面接で「乗務していただく車は福祉車両で、乗り降りの介助もお願いしています」と言われたら、介助に必要な研修や資格を持っているかが次の確認になります。
「研修は入社後に受けられますか」と聞いておくと、入社までに準備することがはっきりします。
普通二種の取り方
普通二種の受験資格は、原則21歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上です(道路交通法第96条第5項)。指定自動車教習所に通う場合、普通免許(MT)を持っている人の技能教習は12時限、AT限定の普通免許なら16時限です(施行規則 別表第四)。
取り方は普通二種免許とはで紹介しています。
開業する場合
job tagでは、介護タクシー事業は事業用の車両1台の個人事業主としても、法人としても開業できるとされています。
車両や事務所、開業資金などの要件を満たしたうえで地元の運輸支局へ申請し、地方運輸局で法令試験と事情聴取を受ける流れです。この申請の時にも、普通自動車第二種免許が必須とされています。
開業した後は、病院などの医療機関や行政との連携、予約が重なった時の対応などで、地域の同業者とのつながりも必要になるとjob tagは紹介しています。

二種を取れば、すぐに誰でも開業できると考えてしまうケースです。開業には事業の許可が要り、車両や事務所の準備、法令試験もあります。勤めて経験を積んでから考える、という順番も選べます。
ひとりで探すか、相談先を使うか
介護タクシーやタクシーの求人を自分で探すか、相談先を使うか、迷う方もいますよね。
会社の採用ページに直接応募するのも、ハローワークで探すのも、ドライバー向けの転職サービスに相談するのも、どれも正当な方法です。普通二種の取得支援がある会社を探したい時は、相談先を使う方法も考えてみてください。相談先ごとにできることは二種免許を活かす転職で比べています。
二種免許ドットコム
二種免許を活かした転職を考えている方へ
タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。
無料ドライバー転職サービスの選び方を見る受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。
よくある相談
介護タクシーについての相談では、二種以外にどんな資格が要るか、二種を取れば開業できるか、デイサービスの送迎と何が違うか、という迷いが多く見られます。
介護タクシーと二種免許について、よく寄せられる相談を内容をまとめた形で紹介します。
二種以外にどんな資格が要る?
『介護タクシーのドライバーになるには、二種のほかに何が要る?』という相談です。
運ぶ車の種類と、介助をするかで変わります。セダン型などの一般車両で運ぶなら、ケア輸送サービス従事者研修の修了や介護福祉士などのいずれかが要ります。介助までするなら、介護職員初任者研修などが必要です。
普通二種を取れば、デイサービスの送迎ができる?
『普通二種があれば、デイケアや訪問介護の利用者を送迎できるようになる?』という相談もあります。
施設が自分の白ナンバーの車で利用者を送り迎えする場合は、旅客自動車運送事業の運転ではないので、普通二種がなくても車の大きさに合った一種で運転するのが基本です。介護タクシーは、事業の車で利用者を運ぶ点が違います。
施設の送迎については送迎ドライバーに二種免許は要る?で紹介しています。
ヘルパーが二種なしで有償送迎をしたら?
『二種を持っていないヘルパーが、利用者を有償で病院に送るのは問題ない?』という相談です。
job tagでは、訪問介護事業所の指定と介護タクシーの許可を取った事業所が、ヘルパーの自家用車で利用者を有償で運ぶ仕組み(ヘルパータクシー)があると紹介されています。どの許可や登録で運んでいるかで扱いが変わるので、事業所に確かめ、必要なら運輸支局に相談してみてください。
よくある質問
介護タクシーに二種免許は必要ですか?
必要です。介護タクシーは事業の車で利用者を運ぶので、普通自動車なら普通二種免許が要ります。job tagでも入職に必須の資格とされています。
介護タクシーの運転手に介護の資格は必要ですか?
セダン型などの一般車両で運ぶ場合は、研修修了や介護福祉士などの資格を持つ人に限られます(東北運輸局の手引き)。介助までする場合も、初任者研修などが必要です。
介護タクシーと福祉タクシーは違いますか?
job tagでは、福祉タクシーは身体障害者の外出を支援するタクシーで、介護保険は使えないものの、市町村が料金の一部を負担する制度が使える場合があると紹介されています。
介護タクシーの運転手は介護職から転職できますか?
できます。job tagによると、介護タクシーは転職や開業で入るケースが多いとされています。介護福祉士などの資格がある人は、普通二種を取ると条件をそろえやすくなります。
二種免許を取れば介護タクシーを開業できますか?
普通二種は開業の申請に必須ですが、それだけでは開業できません。車両や事務所などの要件を満たして運輸支局に申請し、法令試験などを受ける必要があります。
まとめ
- 介護タクシーで利用者を運ぶには普通二種免許が必要
- セダン型などの一般車両で運ぶなら、研修修了か介護の資格を持つ人に限られる
- 特殊な設備のある車では、研修や資格を満たすよう努める決まり
- 介助までするなら、介護職員初任者研修などが必要
- 開業には普通二種に加えて事業の許可が要る





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