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バスの運転士に憧れているけれど、『大型二種って、どうやって取ればいいんだろう』と迷っている方も多いはずです。
結論から言うと、バス運転手としてお客さんを乗せるには大型二種免許が基本です。ただ、送迎バスのように二種が要らない場合もあり、大型二種がなくても入社後に取る道があります。
この記事を読むと、路線・観光・送迎の3つのバスの仕事の違いと、大型二種を取るまでの道筋が分かります。
バス運転手に大型二種が必要な理由
大型バスでお客さんを運ぶには、大型二種免許が必要です(道路交通法第86条)。大型自動車は、乗車定員30人以上などの車です(施行規則第2条)。30人以上が乗れる大きなバスは、この大型自動車に当たります。
『大型免許を持っていれば、バスも運転できるんじゃないの?』と思いますよね。
実は、大型一種はトラックのような大きな車を運転するための免許で、バス会社のバスでお客さんを運ぶことはできません(第85条第11項)。お客さんを乗せる運転には、大型二種免許が必要なんです。
厚生労働省のjob tagでも、路線バス運転士の就業には大型自動車第二種免許が必要とされています。
車の大きさで必要な二種が変わる
バスといっても、大きさはさまざまです。お客さんを運ぶ車の大きさで、必要な二種が決まります。
| 車の区分 | 基準(施行規則第2条) | お客さんを運ぶのに必要な二種 |
|---|---|---|
| 大型自動車 | 乗車定員30人以上、または車両総重量11,000kg以上など | 大型二種 |
| 中型自動車 | 乗車定員11人以上29人以下、または車両総重量7,500kg以上11,000kg未満など | 中型二種(大型二種でも可) |
| 普通自動車 | 乗車定員10人以下などの車(上の区分に当たらない車) | 普通二種(大型二種・中型二種でも可) |
大型二種を持っていれば、旅客自動車である中型・準中型・普通自動車でもお客さんを運べます(第86条第2項)。マイクロバスの境目はマイクロバスの運転に必要な免許でくわしく紹介しています。
大型バス二種免許はバスだけの免許?
『大型二種免許はバス専用で、トラックは運転できないの?』という疑問もよく聞きます。
大型二種を受けた人は、大型一種で運転できる車も運転できます(第86条第2項)。つまり、大型二種があればトラックのような大型自動車も運転できるんです。
大型二種免許の全体は大型二種免許とはで紹介しています。
バスの仕事3種を比べる|路線・観光・送迎
バスの仕事は、大きく「路線バス」「観光バス・貸切バス」「送迎バス」に分けられます。この記事では、必要な免許、働き方、入り方の3つで比べました。
ここが、この記事でいちばん大事なところです。
『バスの運転手』とひとことで言っても、走る道もお客さんも違います。自分のやりたい仕事に近いものを探してみてください。
| 比べる点 | 路線バス | 観光バス・貸切バス | 送迎バス(施設・ホテル・スクール) |
|---|---|---|---|
| 必要な免許 | 大型二種(車の大きさで中型二種) | 大型二種(車の大きさで中型二種) | 自家用の車なら車の大きさに合った一種、事業の車なら二種 |
| 走る道 | 決まった路線を時刻表どおりに走る | 団体のお客さんの行き先へ走る | 施設と駅・自宅などの決まった道を走る |
| お客さん | 停留所で乗り降りする一般のお客さん | 団体旅行などのお客さん | 施設の利用者や宿泊客、生徒 |
| 主な勤め先 | 路線バスの会社、自治体の交通局 | 観光バス・貸切バスの会社 | 施設やホテル、送迎を請け負う会社 |

路線バスは時刻表と安全を守る仕事
路線バスは、決まった路線を時刻表どおりに走り、停留所でお客さんを乗せ降ろしする仕事です。
job tagでは、出勤後に車両の点検をして、運行管理者の点呼とアルコール検知器のチェックを受けてから乗務に就くと紹介されています。停留所ではドアの開け閉めや運賃の受け取り、走行中は案内や注意の呼びかけもします。
job tagによると、お客さんには高齢者が多く、乗り降りが終わるたびに安全を確かめてから発進します。車内の安全への気配りが大事な仕事です。
観光バス・貸切バスは行き先が毎回変わる
観光バスや貸切バスは、団体のお客さんを目的地まで運ぶ仕事です。
日本バス協会の案内では、路線バスと観光バスなど、運転するバスの種類によって採用条件や労働条件も変わるとされています。
例えば、大型一種を持っていて遠くの観光地まで運転してみたい場合は、観光バス・貸切バスの会社の求人を中心に探すと合いやすいはずです。
路線と観光、どちらが合う?
『路線バスと観光バス、自分にはどちらが向いている?』と迷う方もいますよね。
- 毎日決まった道を、決まった時刻で走りたい
- 地元の人の暮らしを支える仕事がしたい
- 停留所での案内や運賃のやりとりも苦にならない
反対に、毎回ちがう行き先へ走りたい人や、団体のお客さんと一日を過ごす仕事に関心がある人は、観光バス・貸切バスのほうが合いやすいはずです。
送迎バスは二種が要らない場合もある
施設やホテル、スクールの送迎バスは、運転する車がどちらの車かで必要な免許が変わります。
施設が自分の白ナンバーのバスで利用者を送り迎えする場合は、旅客自動車運送事業の運転ではないので、車の大きさに合った大型一種や中型一種で運転するのが基本です。一方で、バス会社が緑ナンバーのバスで送迎を請け負う場合は、お客さんを運ぶ事業の運転なので二種が要ります。
面接で「運転するバスは会社の自家用ですか、それとも事業用の緑ナンバーですか」と聞いておくと、必要な免許の見当がつきます。
くわしくは送迎ドライバーに二種免許は要る?で紹介しています。
厚生労働省の改善基準告示の説明では、旅館の送迎用バスやスクールバスの運転者も、バスの運転を主な仕事にしている場合はバス運転者に当たるとされています。二種が要らない仕事でも、働く時間の基準は関わってきます。
大型二種免許の取り方と受験資格
大型二種は、原則21歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上の人が受けられます。教習所に通う方法と、試験場で直接受ける方法があります。
『普通一種しか持っていないけど、大型二種まで取れる?』と気になる方も多いですよね。
持っている免許が普通一種だけでも、受験資格を満たしていれば大型二種を目指せます。ただ、持っている免許で教習の時限が大きく変わります。
受験資格
大型二種の受験資格は、原則21歳以上で、大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のいずれかを受けていた期間が通算3年以上です(道路交通法第96条第5項)。
受験資格特例教習を修了すると、19歳以上・通算1年以上で受けられる特例もあります(警察庁・令和4年5月13日から)。この特例で取った場合、21歳になるまでは若年運転者期間として、違反の点数の扱いに決まりがあります。
教習所の時限は持っている免許で変わる
指定自動車教習所で大型二種を取る場合の技能教習の時限です(施行規則 別表第四・1時限50分)。
| 持っている免許 | 大型二種の技能教習 |
|---|---|
| 大型免許 | 17時限 |
| 中型免許 | 23時限 |
| 準中型免許 | 29時限 |
| 普通免許(MT) | 33時限 |
| AT限定の普通免許 | 37時限 |
| 中型二種免許 | 13時限 |
| 普通二種免許 | 28時限 |
学科教習は、普通免許などを持っている人なら17時限です。中型二種や普通二種を持っている人は、学科教習はありません。時限数は最低限の数で、技能の身につき方によって延びることがあります。
教習の流れは大型二種免許の取り方でくわしく紹介しています。
試験場で直接受ける場合
試験場で直接受ける方法もありますが、条件があります。
大型二種の車を運転できる第一種免許を持たない人は、仮運転免許を受けて路上で練習する必要があります(警視庁の案内)。大阪府警察の案内では、過去3か月以内に5日以上、仮免許で乗車定員30人以上のバス型の自動車の運転練習をしていることが必要とされています。
警視庁(東京都)の場合、直接受験の手数料は9,800円で、合格後に旅客車講習(6時間)と応急救護処置講習(6時間)を受けます。

大型二種がない人の道|入社後に取る
大型二種を持っていなくても、バス会社によっては入社後に取らせる制度があります。job tagでも、取得を積極的に支援する企業が増えていると書かれています。
『大型二種がないと、バス会社には入れないのでは?』と思っている方は多いはずです。
job tagの路線バス運転士の説明では、大型二種の取得を積極的に支援する企業が増えていて、採用時に免許を持っていなくても、入社後に免許を取る条件で採用されると書かれています。他の業種や未経験から入る人も増えているそうです。
日本バス協会が紹介している2つの制度
日本バス協会は、バス会社によっては次のような制度を設けていると案内しています。
| 制度 | 中身 |
|---|---|
| 入社後に大型二種を取る | 普通免許等を取って3年以上の人を採用し、一定の条件のもとに大型二種を取らせる |
| 高校新卒で入る | 普通免許がない高校新卒者を採用し、大型二種が取れる年齢まで営業所の仕事で経験を積ませ、取得後に運転士にする |
『高校を出たばかりで、まだ普通免許もない』という方でも、こうした制度のある会社なら道があります。
採用から乗務までの流れ
入社後の流れも、先に知っておくと安心です。
- 取得支援のある求人を探して応募する
- 面接のほか、適性試験や運転技能試験を受ける(会社による)
- 入社して教習を受け、大型二種を取る
- 1〜2カ月の就業前訓練で、接遇・運転・路線を学ぶ
- 営業所の実地試験に合格して乗務を始める

就業前訓練と営業所の実地試験は、job tagの路線バス運転士の説明にある流れです。面接のほかに適性試験や運転技能試験をする会社が多いことは、日本バス協会が案内しています。
例えばこんな場面で考える
普通免許を取って5年目で、トラックや運転の仕事の経験はなく、路線バスの運転士を目指したい場合を考えてみます。
受験資格の通算3年は満たしているので、入社後に大型二種を取る条件の求人に応募できます。教習は33時限からなので、教習の日程と、その間の給与の扱いを面接で聞いておくと安心です。
例えば「教習の期間中は、どんな勤務の扱いになりますか」と聞けば、入社後の毎日の過ごし方が見えてきます。
一方で、大型一種を持っていてトラックを運転している場合は、大型二種の技能教習は17時限です。今の仕事を続けながら先に取ってから応募する、という選び方もしやすくなります。
支援の範囲や在籍の条件は会社ごとに違います。仕組みと確かめる項目は二種免許を無料・会社負担で取る方法で紹介しています。
「大型二種取得支援あり」という言葉だけで応募し、負担の範囲や、一定期間の在籍の条件を確かめないまま入社するケースです。支援の中身は書面で確かめておきましょう。
自分で取るなら給付金も調べる
入社前に自分で大型二種を取る場合は、国の教育訓練給付を使える講座もあります。
厚生労働省の指定講座数の表(令和8年10月1日時点)では、大型自動車第二種免許の特定一般教育訓練の講座が69講座あります。受給には雇用保険の加入期間などの要件があります。くわしくは二種免許に使える給付金で確かめてみてください。
バス運転手の働き方と給料の目安
バス運転者の働く時間には国の基準があり、給料は国の統計で目安を見られます。求人を比べる時の物差しにしてみてください。
『バスの運転手って、どのくらい働いて、どのくらいもらえるの?』と気になりますよね。
働く時間の基準
バス運転者の働く時間には、国の基準(改善基準告示・令和6年4月1日施行)があります。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 1年の拘束時間 | 3,300時間以内 |
| 1か月の拘束時間 | 281時間以内 |
| 1日の拘束時間 | 13時間以内(延長は最大15時間) |
| 休息期間 | 継続11時間を基本に、9時間を下回らない |
| 運転時間 | 2日平均で1日9時間以内 |
| 連続運転 | 4時間以内 |
貸切バスなどの運転者は、労使協定により年6か月まで、1年3,400時間・1か月294時間まで延ばせる例外があります。
給料の目安
job tagの数値(令和7年賃金構造基本統計調査の加工値・全国)では、路線バス運転士の年収は453.1万円、月の労働時間は168時間です。ハローワークの求人賃金(月額・令和7年度)は23.9万円です。
同じjob tagでは、1時間当たりの賃金は一般労働者で1,907円、短時間労働者で1,588円と紹介されています。
ただし、job tagの注記どおり、その職業だけの統計とは限りません。くわしくはタクシー・バス運転手の給料は?で紹介しています。
- 運転するのは路線バスか、観光・貸切バスか
- 大型二種がない場合、取得の支援はどこまでか
- 就業前訓練の期間と、その間の給与
- 勤務の形と、早朝や夜の勤務があるか
- 一定期間の在籍の条件があるか
ひとりで探すか、相談先を使うか
バス会社を自分で探すか、相談先を使うか、迷う方もいますよね。
会社や自治体の交通局の採用ページに直接応募するのも、ハローワークで探すのも、ドライバー向けの転職サービスに相談するのも、どれも正当な方法です。job tagでも、バス会社が求人エージェントを使ったり、複数のバス会社による合同面接会を開いたりする取り組みが紹介されています。
相談先ごとにできることは、二種免許を活かす転職で比べています。
二種免許ドットコム
二種免許を活かした転職を考えている方へ
タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。
無料ドライバー転職サービスの選び方を見る受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。
よくある相談
バスと大型二種についての相談では、マイクロバスや白ナンバーのスクールバスに何の免許が要るか、普通一種から大型二種を取れるか、という迷いが多く見られます。
バスの運転と大型二種について、よく寄せられる相談を内容をまとめた形で紹介します。
マイクロバスは普通二種?大型二種?
『マイクロバスでお客さんを運ぶには、どの二種が要る?』という相談です。
マイクロバスのように乗車定員11人以上29人以下の車は中型自動車に当たるので、お客さんを運ぶには中型二種が要ります(施行規則第2条・道路交通法第86条)。大型二種でも運転できますが、普通二種では運転できません。
白ナンバーの大型スクールバスは大型二種が要る?
『学校の白ナンバーの大型バスは、大型一種と大型二種のどちら?』という相談もあります。
学校や施設が自分の白ナンバーのバスで生徒や利用者を運ぶ場合は、旅客自動車運送事業の運転ではないので、大型一種で運転するのが基本です。バス会社が事業として運行を請け負う場合は、大型二種が要ります。
どちらに当たるかは、運転する車が誰の車かを勤め先に確かめてみてください。
普通一種しかなくても大型二種を取れる?
『持っているのは普通一種だけ。いきなり大型二種を目指していい?』という相談です。
受験資格を満たしていれば、普通一種から大型二種を目指せます。指定自動車教習所なら技能教習は33時限(AT限定の普通免許なら37時限)です。
段階を踏むか一気に取るかは、普通免許から大型二種へで考え方を紹介しています。
よくある質問
バス運転手になるには大型二種免許が必要ですか?
大型バスでお客さんを運ぶには大型二種免許が必要です。マイクロバスのような中型自動車なら中型二種でも運転できます。
大型二種免許はバス以外も運転できますか?
できます。大型二種を受けた人は、大型一種で運転できるトラックなどの車も運転できます(道路交通法第86条第2項)。
大型二種がなくてもバス会社に入れますか?
入社後に大型二種を取る条件で採用するバス会社があります(job tag・日本バス協会)。支援の範囲は会社ごとに違うので確かめてください。
大型二種免許は何歳から取れますか?
原則21歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上必要です。受験資格特例教習を修了すると、19歳以上・通算1年以上で受けられます。
送迎バスの運転手にも大型二種は必要ですか?
施設やホテルが自分の白ナンバーのバスで運ぶ場合は、車の大きさに合った一種で運転するのが基本です。バス会社などの事業の車でお客さんを運ぶ場合は二種が要ります。
まとめ
- 大型バスでお客さんを運ぶには大型二種免許が必要
- 路線・観光・送迎で、必要な免許・働き方・入り方が違う
- 自家用の送迎バスは、車の大きさに合った一種で運転するのが基本
- 大型二種の技能教習は、持っている免許で17〜37時限と変わる
- 大型二種がなくても、入社後に取る条件で採用するバス会社がある





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