二種免許とは?一種との違い・種類・取り方の全体像

二種免許とは何かを、種類・受験資格・取り方・費用・仕事の順で紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が警察庁・都道府県警察・国土交通省・厚生労働省などの公開情報を調べて独自に執筆しています。受験資格・試験・手数料・教習の内容は法令の改正や都道府県によって変わることがあるため、最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

タクシーやバスの運転手に興味が出てきたけれど、「二種免許」が何なのか、今の免許と何が違うのか分からず止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、二種免許とは、お客さんを乗せて運賃をもらう運転をするために必要な「第二種運転免許」のことです。

この記事を読むと、二種免許の種類と受験資格、取り方の3つのルート、費用の内訳、活かせる仕事までの全体像がつかめます。

目次

二種免許とは?お客さんを乗せて運賃をもらう運転の免許

先に結論

二種免許とは、タクシーやバスのように、お客さんを運んで運賃をもらう車を運転するための免許です。正式には「第二種運転免許」といい、ふだん乗っている普通免許などの「第一種運転免許」とは別の免許として決められています。

『普通免許でタクシーと同じ車を運転できるのに、なぜ別の免許が要るの?』と思いますよね。

実は、ポイントは「どんな車か」より「何のために運転するか」なんです。

道路交通法では、免許を「第一種運転免許」「第二種運転免許」「仮運転免許」の3つに分けています(第84条)。

そのうえで、旅客自動車運送事業に使う車(タクシーやバスなど)を、お客さんを運ぶ目的で運転する時は、第二種免許が必要だと定めています(第86条)。

第一種免許のままでは、こうした車でお客さんを運ぶ運転はできません(第85条)。

自動車二種免許とは「プロの運転」の入口

自動車二種免許とは、言いかえると「お客さんの命を預かって運ぶプロの運転」の入口になる免許です。

例えば、普通免許を取って4年目の方がタクシー会社への転職を考えている場合、まず必要になるのが普通二種免許です。

車二種免許とは何かを一言でいうなら、「同じ車でも、運賃をもらって人を運ぶなら二種」と覚えておくと迷いにくくなります。

運転の目的例必要な免許
自分や家族が移動する通勤・買い物・旅行第一種免許
荷物を運ぶ配送・引っ越し第一種免許(車の大きさに応じた種類)
お客さんを乗せて運賃をもらうタクシー・路線バス・観光バス第二種免許
運転代行でお客さんの車を運転する運転代行業普通二種免許(大型二種・中型二種でも可)

一種と二種の違いをもっとくわしく知りたい方は、一種免許と二種免許の違いで、受験資格や試験の厳しさまで比べています。

運転代行も二種の対象

運転代行でお客さんの車を運転する時も、普通二種免許が必要です(道路交通法第86条第5項)。大型二種や中型二種を持っていれば、その免許でも運転できます。

第二種免許とは5種類ある|運転できる車の早見表

種類は「車の大きさ」で分かれる

第二種免許は、大型・中型・普通・大型特殊・けん引の5種類です。どれを取るかは、お客さんを乗せて運転したい車の大きさで決まります。

『二種免許って1つじゃないの?』と驚く方もいますよね。

第二種免許とは、道路交通法で次の5種類と決められている免許の総称なんです(第84条第4項)。

第二種免許の種類免許証の略称お客さんを乗せて運転できる主な車よく使われる仕事
大型自動車第二種免許大二乗車定員30人以上などの大型バス(中型・普通の旅客自動車も可)路線バス・観光バス
中型自動車第二種免許中二乗車定員11人以上29人以下の中型バスやマイクロバス(普通の旅客自動車も可)送迎バス・小型の路線バス
普通自動車第二種免許普二乗車定員10人以下の普通自動車タクシー・ハイヤー・運転代行・介護タクシー
大型特殊自動車第二種免許大特二旅客用の大型特殊自動車限られた場面
牽引第二種免許け引二旅客用の車両を引く牽引自動車限られた場面

車の区分は、道路交通法施行規則第2条の表で決まっています。大型自動車は乗車定員30人以上、中型自動車は11人以上29人以下が基準の一つです。

普通二種で運転できる普通自動車は、施行規則第2条の区分から読むと「乗車定員10人以下」で、重さなども一定の範囲の車です。

5種類の違いと、仕事から逆算した選び方は二種免許の種類一覧でくわしく紹介しています。

準中型と二輪には二種がない

第一種には準中型免許やバイクの免許がありますが、第二種には「準中型第二種」も「二輪の第二種」もありません。準中型自動車でお客さんを運ぶ時は中型第二種免許の担当です。

「原付二種」は二種免許とは別物

名前が似ているので混同しやすいのが「原付二種」です。

いわゆる原付二種免許は、125cc以下のバイクに乗れる「小型限定普通二輪免許」の呼び名で、お客さんを乗せる第二種免許とは関係がありません。

くわしくは原付二種免許とはで整理しています。

第二種免許の5種類と、受験資格・取り方の3ルート・費用・仕事までを1枚にまとめた二種免許の全体マップの図解

二種免許を受けられる人は?受験資格の3つの条件

年齢・運転経歴・適性の3つ

二種免許の試験を受けるには、年齢、第一種免許を持っていた期間、視力などの適性という3つの条件を満たす必要があります。どれか1つでも足りないと受験できません。

『普通免許を取って2年だけど、もう受けられる?』という不安はよく聞きます。

大型・中型・普通の第二種免許の受験資格は、道路交通法第96条で次のように決まっています。

条件原則特例教習を修了した場合
年齢21歳以上19歳以上
運転経歴大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のいずれかを受けていた期間が通算3年以上通算1年以上
適性視力・深視力・聴力などの基準を満たす同じ

運転経歴の期間には、免許停止の期間は含まれません。

また、旅客自動車に運転者以外の乗務員として2年以上乗務した経験などがある人は、経歴の期間が2年でよいとされています(道路交通法施行令第34条)。

受験資格特例教習で19歳・経験1年から

警察庁の案内によると、2022年(令和4年)5月13日から「受験資格特例教習」が始まりました。

この教習を修了すると、19歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算1年以上あれば第二種免許の試験を受けられます。

ただし、年齢の特例で取った場合は、本来の年齢に達するまで「若年運転者期間」があります。違反点数の扱いなど決まりがあるので、くわしくは受験資格特例教習とはで確かめてみてください。

視力・深視力・聴力の基準

第二種免許の適性試験の基準は、道路交通法施行規則第23条で決まっています。

適性試験の基準(道路交通法施行規則第23条)
  • 視力は両眼で0.8以上、かつ一眼それぞれ0.5以上(眼鏡などで矯正した視力でもよい)
  • 赤・青・黄の色が見分けられる
  • 深視力は2.5メートルの距離で3回検査し、平均誤差が2センチメートル以下
  • 10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえる(補聴器で補った聴力でもよい)

受験資格の細かい確認は、二種免許の取得条件でチェックリストにしています。

二種免許の取り方は3ルート|教習所・合宿・一発試験

合格までの道は大きく3つ

二種免許を取る方法は、指定自動車教習所に通う、合宿で教習所に泊まり込む、運転免許試験場で直接受ける(一発試験)の3つです。どれでも最後に学科試験は試験場で受けます。

『教習所と一発試験、どっちがいいの?』と迷いますよね。

それぞれの流れの違いを、表で比べてみました。

ルート技能学科合格後の講習向いている人
指定教習所に通う教習所の卒業検定に合格すると試験場の技能試験が免除試験場で受ける指定教習所を卒業した人は受講不要(神奈川県警の案内)仕事と並行して少しずつ進めたい人
合宿で取る同じく卒業検定に合格すれば技能試験が免除試験場で受ける同上まとまった休みが取れる人
試験場で一発試験試験場の技能試験を受ける試験場で受ける旅客車講習(6時間)と応急救護処置講習(6時間)運転に自信があり、何度でも挑戦できる人

指定教習所の卒業証明書は、技能検定を受けた日から1年以内なら試験場の技能試験が免除になります(道路交通法第97条の2)。

教習時間は持っている免許で変わる

指定教習所の教習時限は、道路交通法施行規則の別表第四で決まっています。1時限は50分です。

例えば普通免許を持っている人が普通二種を取る場合、技能教習は12時限、学科教習は17時限です。

普通免許から大型二種を取る場合は、技能教習が33時限になります。

持っている免許取りたい二種技能教習学科教習
普通免許普通二種12時限17時限
普通免許中型二種27時限17時限
普通免許大型二種33時限17時限
大型免許大型二種17時限17時限

時限数は技能の上達に応じて延長されることがあります。くわしくは二種免許の教習時間と最短日数で紹介しています。

試験の合格基準は一種より高い

学科試験は、大阪府警の案内では95問の択一式または正誤式で、合格基準は90パーセント以上です。

技能試験の合格基準は、第二種が80パーセント以上で、第一種の70パーセント以上より高く決められています(施行規則第24条)。

技能試験には「人の乗降のための停車及び発進」や「鋭角コースの走行」など、二種ならではの項目があります。

二種免許の技能試験で走る鋭角コースのポールと白線を、教習車の運転席から見た写真

一発試験は予約と練習の条件を先に確かめる

一発試験を考えている方は、試験場ごとの決まりを先に読んでおくのがおすすめです。

警視庁(東京都)の場合、二種の試験は府中と鮫洲の運転免許試験場で平日に行われ、学科試験は完全予約制です。中型二種の技能試験は鮫洲では受けられません。

『普通免許しかないけど、大型二種を一発試験で受けたい』という場合は、仮運転免許と「路上練習申告書」が必要になります。

法令でも、大型・中型・普通の第二種の試験は、仮免許を受けて過去3か月以内に5日以上道路で練習した人でなければ受けられないと決められています(道路交通法第96条の2。政令で定める人を除く)。

よくある失敗

適性試験に合格したその日に技能試験も受けられると思い込むケースです。警視庁の案内では、適性試験の当日は技能試験を受けられず、合格後に改めて予約します。

指定教習所に通う、合宿で取る、試験場で一発試験を受けるという二種免許の3つの取り方の流れを比べた図解

ルートの選び方は二種免許の取り方でくわしく比べています。

費用はどこにかかる?二種免許の費用の内訳

教習所の料金は料金表で確かめる

二種免許の費用は、教習所に払う料金と、試験場に払う手数料に分かれます。教習所の料金は教習所や時期で違うので、通いたい教習所の料金表で確かめてみてください。

『結局いくらかかるの?』というのが一番知りたいところですよね。

教習所の料金には公的な相場がないため、この記事では金額を出さず、何にお金がかかるのかを整理します。

試験場の手数料は、警視庁(東京都)の場合、令和7年3月24日以降は次のとおりです。

取り方試験場で払う手数料(東京都の場合)ほかにかかるもの
指定教習所を卒業して受ける4,150円(受験料1,800円・免許証交付料2,350円)教習所の料金
試験場で直接受ける9,800円(受験料4,500円・試験車使用料2,950円・免許証交付料2,350円)取得時講習30,300円、不合格なら再受験の受験料と試験車使用料

マイナ免許証にするかどうかで手数料は少し変わります。住んでいる都道府県の警察の案内でも確かめておきましょう。

持っている免許で費用が変わる理由

教習所の料金は、受ける時限数で変わることが多いです。普通免許から大型二種を取る時と、大型免許から大型二種を取る時では、技能教習の時限が33時限と17時限で大きく違います。

費用の内訳と抑え方は、二種免許の費用でくわしく紹介しています。

会社の負担で取る方法もある

タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得を支援する制度を持つところがあります。

厚生労働省のjob tagにも「第一種免許の保有者を採用し、第二種免許取得のため養成訓練を行う会社もある」と書かれています。

負担の範囲や条件は会社ごとに違うので、求人票と面接で確かめる項目になります。仕組みは二種免許を無料・会社負担で取る方法で紹介しています。

自分に合うルートは?目的別の判定表

まず「何の仕事をしたいか」から決める

二種免許は、取りたい種類が決まれば、受験資格とルートが自然に絞れます。下の判定表で、今の自分に近い行を探してみてください。

ここが、この記事でいちばん大事なところです。

『何から決めればいいか分からない』という方のために、目的と今の状況から次の一歩を選べる表を作りました。

今の状況目指す仕事取る二種次の一歩
普通免許3年以上・21歳以上タクシー・運転代行普通二種教習所の料金表を比べるか、養成制度のある会社を探す
普通免許3年未満、または21歳未満タクシー普通二種受験資格特例教習を行う教習所を警察の窓口で確かめる
大型一種を持っている路線バス・観光バス大型二種大型免許からの教習時限で教習所を探す
普通免許だけ持っている路線バス大型二種普通免許からの時限を確かめ、会社の支援制度も調べる
二種を持っていない・費用が心配タクシー・バス会社の養成制度で取る求人票で取得支援の条件を確かめる

例えば、大型一種を持っていて路線バスの運転士を目指す場合は、大型二種の教習が大型免許からの時限になるので、普通免許からより短くなります。

ひとつだけ注意したいのは、受験資格は「試験を受ける時点」で満たしている必要があることです。経歴が足りるかは、免許証の交付年月日から数えておきましょう。

二種免許を取るまでの流れ
  1. 目指す仕事を決め、必要な二種の種類を確かめる
  2. 年齢と運転経歴が受験資格を満たすか確かめる
  3. 教習所・合宿・一発試験のどれで取るかを選ぶ
  4. 教習か練習をして、技能の合格を目指す
  5. 試験場で適性試験と学科試験を受ける
  6. 免許証の交付を受ける

二種免許でできる仕事

二種免許を活かせる仕事は、タクシーやバスだけではありません。

厚生労働省のjob tagによると、タクシー運転手には普通二種、路線バス運転士には大型二種が必要とされています。

ほかにもハイヤー、運転代行、介護タクシーなど、お客さんを乗せる仕事で使えます。仕事ごとの違いは二種免許でできる仕事一覧にまとめています。

ひとりで求人を探すか、相談先を使うか、迷う方もいますよね。

二種免許の取得支援がある会社を探したい時は、ドライバー向けの転職サービスや会社の採用ページ、ハローワークも選択肢になります。比べ方はドライバー転職サービスの選び方で紹介しています。

二種免許ドットコム

二種免許を活かした転職を考えている方へ

タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。

無料ドライバー転職サービスの選び方を見る

受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

よくある相談

不安の多くは「試験場での手続き」

二種免許の相談で多いのは、学科試験の受け方や、試験場での検査についての小さな疑問です。案内を先に読んでおくと、当日の不安はかなり減らせます。

二種免許を目指す方からよく寄せられる相談を、内容をまとめた形で紹介します。

教習所を卒業した後、別の県で学科試験を受けられる?

合宿で教習所を卒業した後、住んでいる都道府県とは違う県で学科試験を受けたい、という相談です。

どこの試験場で学科試験を受けられるかは、この記事で調べた公式情報だけでは確かめきれませんでした。住民票を移す場合の扱いも含めて、受けたい都道府県の警察の案内で確かめてみてください。

学科試験に落ちたら、深視力の検査も毎回やり直し?

二種の学科に落ちた時、次に受けるたびに深視力などの検査を受けるのか、という相談もあります。

適性試験と学科試験は技能試験の前に行われ、どちらかが不合格だと他の試験は行われません(施行規則第26条)。再受験の時の流れは都道府県で違うことがあるので、受験する試験場の案内を見ておきましょう。

学科試験に行く服装はスーツ?私服?

『学科試験はスーツで行くべき?』と迷う方もいます。

この記事で確かめた警察の案内には、服装の決まりは書かれていませんでした。持ち物や受付時間のほうが大事なので、受験する試験場の案内で確かめておくと安心です。

よくある質問

二種免許とは何ですか?

お客さんを乗せて運賃をもらう運転をするための「第二種運転免許」のことです。タクシーやバスなどを、お客さんを運ぶ目的で運転する時に必要になります。

二種免許は何種類ありますか?

大型・中型・普通・大型特殊・けん引の5種類です。準中型と二輪には第二種免許がありません。

二種免許は何歳から取れますか?

原則は21歳以上で、第一種免許の経歴が通算3年以上必要です。受験資格特例教習を修了すると、19歳以上・経歴1年以上で受験できます。

二種免許を取るのに教習所は必要ですか?

試験場で直接受ける一発試験でも取れます。ただし合格後に旅客車講習と応急救護処置講習を受ける必要があり、指定教習所を卒業した場合は受講不要です。

二種免許の費用は会社が負担してくれますか?

入社後に二種免許の取得を支援する会社もあります。負担の範囲や条件は会社ごとに違うので、求人票と面接で確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 二種免許とは、お客さんを乗せて運賃をもらう運転に必要な第二種運転免許のこと
  • 種類は大型・中型・普通・大型特殊・けん引の5つで、車の大きさで選ぶ
  • 受験資格は原則21歳以上・経歴3年以上で、特例教習なら19歳・1年から
  • 取り方は教習所・合宿・一発試験の3ルートで、学科はどれも試験場で受ける
  • 教習所の料金は料金表で確かめ、会社の取得支援も選択肢に入れる
二種免許ドットコム

二種免許ドットコム 編集部

普通二種・中型二種・大型二種など第二種運転免許の種類と受験資格、教習所・合宿・試験場での取り方、費用の内訳、二種免許を活かせるタクシー・バスなどの仕事と転職の進め方を、これから二種免許を取る人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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