中型二種免許とは?乗れる車・取る人・取り方

中型二種免許で乗れる車と、大型二種との比べ方・取り方を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が警察庁・都道府県警察・国土交通省・厚生労働省などの公開情報を調べて独自に執筆しています。受験資格・試験・手数料・教習の内容は法令の改正や都道府県によって変わることがあるため、最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

送迎用のマイクロバスの求人で「中型二種免許」と書かれていて、普通二種や大型二種とどう違うのか分からなくなった方も多いはずです。

結論から言うと、中型二種免許は、乗車定員11人以上29人以下などの中型自動車で、お客さんを乗せて運転するための免許です。

この記事を読むと、中型二種免許で乗れる車、大型二種まで取るかどうかの考え方、受験資格と取り方がひととおり分かります。

目次

中型二種免許とは?定員11人から29人の旅客車を運転する免許

先に結論

中型二種免許の正式な名前は「中型自動車第二種免許」です。中型自動車と準中型自動車でお客さんを運ぶ時に必要で、普通自動車の旅客車も運転できます。

『普通二種と大型二種の間にあるのは分かるけど、どんな時に要るの?』と感じますよね。

中型二種免許とは、道路交通法第86条第1項で「中型自動車及び準中型自動車」の旅客運送を担当すると決められている免許です。中型第二種免許、中型自動車二種免許、二種免許の中型と呼ばれることもありますが、同じ免許を指します。

免許証の種類欄には「中二」と表示されます(道路交通法施行規則 別表第二)。

二種免許の種類お客さんを乗せて運転できる車
普通二種免許普通自動車
中型二種免許中型自動車、準中型自動車、普通自動車
大型二種免許大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車

第二種免許は大型・中型・普通・大型特殊・牽引の5種類で、準中型の第二種免許はありません(道路交通法第84条第4項)。そのため、準中型の車でお客さんを運ぶ時も中型二種免許の出番になります。

普通二種・大型二種と試験はどう違う?

技能試験の課題は、二種の種類によって少しずつ違います(道路交通法施行規則第24条)。

種類技能試験の主な課題合格の基準
普通二種道路の走行、交差点、横断歩道、人の乗降のための停車及び発進、転回、方向変換又は縦列駐車、鋭角コース80パーセント以上
中型二種普通二種とほぼ同じで、転回がない80パーセント以上
大型二種道路の走行、交差点、横断歩道、人の乗降のための停車及び発進、方向変換又は縦列駐車、鋭角コース80パーセント以上

どの種類も、お客さんを乗せる前提の課題が入っているのが特徴です。違うのは、運転する車の大きさと、それに合わせた車両感覚だと考えると分かりやすいです。

5種類の全体像は二種免許とは?一種との違いと全体像でまとめています。

中型二種免許で乗れる車はどこまで?

中型の旅客車と、中型免許で運転できる車

中型二種免許があれば、中型・準中型・普通の旅客自動車でお客さんを運べます。お客さんを乗せない運転なら、中型免許で運転できる車も運転できます。

『マイクロバスは中型二種で足りる?』という疑問がいちばん多いところですよね。

中型自動車の線は、道路交通法施行規則第2条で次のように決められています。

項目中型自動車の範囲
乗車定員11人以上29人以下
車両総重量7,500kg以上11,000kg未満
最大積載量4,500kg以上6,500kg未満

乗車定員30人以上、車両総重量11,000kg以上などに当たると大型自動車になり、お客さんを乗せるには大型二種免許が必要です。

マイクロバスは定員が11人以上29人以下のものが多く、その場合は中型二種免許で運転できます。ただし、車ごとに定員や重さは違うので、車検証で確かめておきましょう。

中型二種免許で乗れる車の見分け方
  • 乗車定員が29人以下か(30人以上は大型二種)
  • 車両総重量が11,000kg未満か
  • お客さんを乗せて運賃をもらう運転か
  • AT限定で取る場合、担当する車がAT車か

マイクロバスの境目はマイクロバスの運転に必要な免許でくわしく紹介しています。

お客さんを乗せない運転なら中型トラックも

二種免許を受けた人は、対応する一種免許で運転できる車も運転できます(道路交通法第86条第2項)。

中型二種免許なら、中型免許と同じく、中型・準中型・普通自動車、小型特殊自動車、一般原動機付自転車を運転できます。荷物を運ぶ中型トラックも、この範囲に入ります。

大型の車はお客さんがいなくても運転できない

中型二種免許では、大型自動車はお客さんを乗せていなくても運転できません。大型バスの回送のように空車で動かす場合も、大型免許以上が必要です。

中型二種免許でお客さんを乗せて運転できる車と、乗せない運転で運転できる車、運転できない大型自動車を整理した図解

中型二種が活きる仕事と、大型二種まで取るかの比べ方

「どの車に乗る仕事か」で決める

中型二種で足りるのは、定員29人以下の車でお客さんを運ぶ仕事です。定員30人以上の大型バスに乗る可能性があるなら、大型二種まで考えておくと選べる仕事が広がります。

『どうせ取るなら大型二種のほうがいいの?』と迷う方もいますよね。

結論から言うと、乗る車が決まっているなら中型二種、決まっていないなら大型二種まで視野に入れる、という考え方が分かりやすいです。

例えば、施設や学校の送迎でマイクロバスを運転する仕事を考えている場合です。担当する車の定員が29人以下で、お客さんを乗せて運賃をもらう事業なら、中型二種免許が必要になります。

一方で、路線バスの運転士を目指すなら話が変わります。厚生労働省のjob tagでは、路線バス運転士の就業には大型自動車第二種免許が必要とされています。

job tagには、大型二種の取得を積極的に支援する企業が増えていて、採用時に免許がなくても入社後に取る条件で採用されることがある、とも書かれています。バスの仕事が気になる方は、自分で中型二種を取る前に、会社の支援があるかを調べてみるのもひとつの方法です。

『先に自分で取っておかないと、応募できないのでは?』と焦る必要はありません。

比べる点中型二種免許で止める大型二種免許まで取る
お客さんを乗せられる車定員29人以下の中型・準中型と普通の旅客車定員30人以上の大型バスまで
普通免許からの技能教習(MT)27時限33時限
普通二種を持っている人の技能教習10時限28時限
向いている人乗る車がマイクロバスなどに決まっている人路線バスや観光バスも考えている人
注意すること大型バスの仕事には応募しにくい教習の時限が増えるぶん通う期間が延びやすい

技能教習の時限は、指定教習所の教習時限を決めた表(道路交通法施行規則 別表第四)の値です。1時限は50分で、上達に応じて延びることがあります。

中型二種免許で止めるか大型二種免許まで取るかを、乗れる車・教習時限・向いている人で比べた図解

『中型二種を取ってから、あとで大型二種に進むのはどう?』という方もいますよね。

中型二種免許を持っている人の大型二種の技能教習は13時限で、学科教習は0時限です(別表第四)。段階を踏む方法もありますが、教習所に2回入校することになります。最終的に大型まで取るつもりなら、最初から大型二種の教習を受ける方法も比べてみてください。

大型二種の中身は大型二種免許とは?で紹介しています。

場面別に、必要な免許を見てみる

同じマイクロバスでも、誰を乗せてどんな形で走るかで必要な免許が変わります。

場面必要な免許の考え方
バス会社などの事業で、定員29人以下の車にお客さんを乗せて運賃をもらう中型二種免許以上
定員30人以上の貸切バスや路線バスでお客さんを運ぶ大型二種免許
事業としてではなく、自分たちの移動で定員11人以上の車を運転する中型免許以上(一種)
定員10人以下のジャンボタクシーでお客さんを運ぶ普通二種免許以上

二種免許が要るのは、旅客自動車運送事業の車でお客さんを運ぶ時です(道路交通法第86条第1項)。自分の勤め先の送迎がどちらに当たるか迷ったら、二種免許が必要な運転・要らない運転で線引きを確かめてみてください。

求人票の「中型」は一種か二種かを見る

求人票の「中型免許」は、一種の中型免許を指していることもあります。お客さんを乗せる仕事かどうかと合わせて、二種が要るのかを応募前に確かめておきましょう。

受験資格と取り方:教習所と試験場の2通り

受験資格は普通二種・大型二種と同じ

中型二種免許の受験資格は、原則21歳以上で、普通免許などの期間が通算3年以上です。取り方は、指定教習所を卒業するか、試験場で直接受けるかの2通りです。

『大型二種より条件がゆるいのでは?』と思われがちですが、年齢と運転経歴の条件は同じです(道路交通法第96条第5項)。

受験資格特例教習を修了すれば、19歳以上で普通免許などの期間が通算1年以上でも受けられます(警察庁の案内)。

適性試験の基準も、視力が両眼0.8以上かつ片眼それぞれ0.5以上、深視力が3回の平均誤差2センチメートル以下などで共通です(道路交通法施行規則第23条)。

くわしい条件は二種免許の取得条件で確かめてみてください。

持っている免許で教習の時限が変わる

指定教習所の技能教習の時限は、今持っている免許によって大きく変わります。

持っている免許中型二種(MT)AT中型二種
大型免許・中型免許17時限17時限
AT限定中型免許21時限17時限
準中型免許23時限教習所に確認
普通免許27時限27時限
AT限定普通免許31時限27時限
普通二種免許10時限教習所に確認
AT限定普通二種免許14時限10時限

学科教習は、普通免許などを持っている人で17時限、普通二種免許を持っている人は0時限です。

例えば、普通免許(MT)を持っていて送迎の仕事を考えている場合は、MTの中型二種で技能教習27時限が基準になります。

タクシーで普通二種を使って働いていて、マイクロバスの担当に移りたい場合はどうでしょう。

「普通二種があるなら、中型二種は少しで取れますか」「技能教習は10時限で、学科教習はありません」

こんなふうに、二種をすでに持っている人は時限がぐっと少なくなります。大型免許(一種)を持っている人も、中型二種の技能教習は17時限です。

教習所で取る流れ

指定教習所で取る流れ
  1. 受験資格を確かめて教習所に入校する
  2. 学科教習と技能教習を受ける(9か月以内に修了)
  3. 修了から3か月以内に卒業検定を受ける
  4. 卒業証明書を持って試験場で適性試験と学科試験を受ける
  5. 合格すると免許証が交付される

技能試験の課題は、普通二種とほぼ同じで、転回がない形です(道路交通法施行規則第24条)。人の乗降のための停車及び発進、方向変換又は縦列駐車、鋭角コースの走行などがあり、合格の基準は80パーセント以上です。

学科試験は、大阪府警察の案内では95問で、90パーセント以上が合格です。ほかの種類の第二種免許をすでに持っている人は、学科試験が免除されます。

試験場で直接受ける時の注意

試験場で直接受ける場合、受ける車を運転できる一種免許を持っていない人は、仮免許を受けて道路で練習する必要があります(道路交通法第96条の2)。

大阪府警察の案内では、中型二種の直接受験では、過去3か月以内に5日以上、乗車定員11人以上29人以下のバス型の車で仮免許による練習が必要とされています。

受けられる試験場が限られることも

警視庁(東京都)では、中型二種の技能試験は府中の試験場で受け、鮫洲では受けられません。住んでいる地域の試験場で受けられるかは、警察の案内で確かめておきましょう。

試験場で取った場合は、技能試験の合格後に旅客車講習(6時間)と応急救護処置講習(6時間)を受けてから免許証が交付されます。

費用はどう考える?手数料と教習の内訳

教習所の料金は料金表で確かめる

教習所の料金は教習所や時期で違うので、この記事では金額の目安は出しません。試験場に払う手数料と、費用が変わる仕組みを見ていきます。

『中型二種っていくらくらい?』という質問もよく見かけますよね。

試験場に払う手数料は、警視庁(東京都)の場合、指定教習所を卒業した人で4,150円、試験場で直接受ける人で9,800円です(令和7年3月24日以降の額)。直接受験の人は、取得時講習の30,300円もかかります。

教習所の費用は、持っている免許で技能教習の時限が変わるため人によって違います。上の時限の表で、自分がどの行に当たるかを見てから料金表を確かめると、見積もりがぶれにくくなります。

例えば、普通免許(MT)を持っている人と、普通二種を持っている人では、技能教習が27時限と10時限で、17時限も違います。同じ教習所の料金表でも、どの行を見るかで金額が大きく変わるということです。

見積もりを取る時に確かめたいこと
  • 自分の持っている免許で、技能教習が何時限の計算になっているか
  • 技能教習が延びた時の追加料金のしくみ
  • 卒業検定に不合格だった時の費用
  • 平日だけか、土日も教習を受けられるか

教育訓練給付の指定講座は、大型二種と普通二種については厚生労働省の資料で講座数が示されていますが、中型二種が対象の講座にあるかは確かめられませんでした。気になる方は、厚生労働省の講座検索システムで調べてみてください。

内訳のくわしい見方は中型二種免許の費用、教習所の選び方は二種免許の教習所選びで紹介しています。

ひとりで探すか、相談先を使うか

会社の制度を使って中型二種や大型二種を取りたい場合は、求人票の読み比べが欠かせません。会社の採用ページに直接応募する方法も、ハローワークで探す方法もあります。

免許の取得支援があるか、担当する車は何かまで確かめてほしい方は、ドライバー向けの転職サービスを使う手もあります。

二種免許ドットコム

二種免許を活かした転職を考えている方へ

タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。

無料ドライバー転職サービスの選び方を見る

受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

よくある相談

多いのは「何が運転できるか」の相談

中型二種免許の相談は、トラックや大型バスを運転できるか、普通二種の範囲も含むか、という範囲の確認が多いです。

中型二種免許についてよくある相談を、内容をまとめて紹介します。

中型二種免許で中型トラックは運転できる?

運転できます。中型二種免許を受けた人は、中型免許で運転できる車も運転できるからです(道路交通法第86条第2項)。

荷物を運ぶ中型トラックは旅客運送ではないので、中型免許の範囲として運転できます。

送迎のない日に荷物の配送も手伝う、という働き方の職場でも、免許の面では1枚で対応できるということです。勤務の決まりは会社ごとに違うので、仕事内容は求人票で確かめておきましょう。

中型二種を取ると、普通二種の範囲とMTの普通車も運転できる?

『普通二種を別に取らないといけないのでは』という相談です。

中型二種免許があれば、旅客自動車である普通自動車でもお客さんを運べます。MTで中型二種を取っていれば、MTの普通自動車も運転できます。

中型二種で大型バスの回送はできる?

できません。回送はお客さんを乗せない運転ですが、大型自動車を運転するには大型免許以上が必要です。

大型バスの回送も任される職場なら、大型免許か大型二種免許を考えておきましょう。

会社が社員に中型二種を取らせる話を聞いた。中型二種は取りやすい?

送迎の担い手を確保するために、会社が社員に中型二種を取らせることがある、という話題からの相談です。

普通免許から取る場合、技能教習は中型二種が27時限、大型二種が33時限で、中型二種のほうが時限は少なくなります(別表第四・MTの場合)。

ただ、技能試験や卒業検定の合格基準は、どちらも80パーセント以上です。取りやすさは時限の差くらいと考えて、乗る車に合わせて選ぶのがおすすめです。

中型二種が必要で、大型二種までは要らない車はどんな車?

乗車定員11人以上29人以下などの中型自動車の旅客車です。マイクロバスがその代表で、定員30人以上になると大型二種免許が必要になります。

よくある質問

中型二種免許とは何ですか?

正式には中型自動車第二種免許といい、中型自動車と準中型自動車でお客さんを乗せて運転するための免許です。普通自動車の旅客車も運転できます。

中型二種免許で乗れる車の定員は何人までですか?

中型自動車の乗車定員は11人以上29人以下です。定員30人以上の大型自動車には大型二種免許が必要です。

中型二種免許は何歳から取れますか?

原則21歳からです。受験資格特例教習を修了すれば19歳以上で受けられます。

中型二種免許にAT限定はありますか?

あります。指定教習所の教習時限を決めた表にAT中型第二種の区分があります。

中型二種免許は試験場で直接受けられますか?

受けられます。合格後に旅客車講習と応急救護処置講習を受けて免許証が交付されます。受けられる試験場は都道府県の案内で確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 中型二種免許は、定員11人以上29人以下などの中型の旅客車でお客さんを運ぶ免許
  • 準中型と普通の旅客車も運転でき、中型トラックも一種の範囲で運転できる
  • 大型バスは空車の回送でも運転できない
  • 乗る車が決まっていれば中型二種、路線バスも考えるなら大型二種まで
  • 受験資格は原則21歳以上・普通免許などの期間が通算3年以上
二種免許ドットコム

二種免許ドットコム 編集部

普通二種・中型二種・大型二種など第二種運転免許の種類と受験資格、教習所・合宿・試験場での取り方、費用の内訳、二種免許を活かせるタクシー・バスなどの仕事と転職の進め方を、これから二種免許を取る人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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