二種免許の合宿教習|通学との違いと向いている人

二種免許を合宿で取る時の通学との違いと、向いている人の選び方を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が警察庁・都道府県警察・国土交通省・厚生労働省などの公開情報を調べて独自に執筆しています。受験資格・試験・手数料・教習の内容は法令の改正や都道府県によって変わることがあるため、最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

タクシーやバスへの転職を考えていて、『二種免許って合宿で一気に取れるのかな』と調べている方も多いはずです。

結論から言うと、二種免許は合宿でも取れます。通学との違いは中身ではなく、毎日まとめて教習を受けるか、自分の生活に合わせて少しずつ受けるかなんです。

この記事を読むと、合宿と通学のどちらが自分に合うかを、仕事を休めるかどうかから判断できます。

目次

二種免許の合宿とは?通学との違い

先に結論

二種免許の合宿は、教習所の近くに泊まりながら、毎日続けて教習を受ける受け方です。教習の時限や卒業検定の合格基準は通学と同じで、違うのは日程の組み方と生活の場所です。

『合宿だと、教習が簡単になったり短くなったりするの?』と気になりますよね。

実は、教習の時限は道路交通法施行規則の別表第四で決まっていて、合宿でも通学でも同じです。普通免許を持っている人が普通二種を取るなら、技能教習は合宿でも12時限です。

比べる点合宿通学
教習の時限法令の時限どおり法令の時限どおり
卒業検定の合格基準80パーセント以上80パーセント以上
教習の受け方毎日続けて受ける空いた日に受ける
生活の場所教習所の近くの宿自宅
試験場の学科試験卒業後に試験場で受ける卒業後に試験場で受ける

合宿でも通学でも、指定教習所を卒業すれば試験場の技能試験は免除されます(道路交通法第97条の2)。学科試験は、卒業後に試験場で受ける流れです(警視庁の案内)。

第二種免許の合宿で取れる種類

二種免許の正式名は第二種運転免許で、大型二種・中型二種・普通二種・大型特殊二種・けん引二種の5種類があります(道路交通法第84条)。

このうち指定教習所の教習時限が法令にあるのは、大型二種・中型二種・普通二種の3つです。大型特殊二種とけん引二種は試験場で受けるのが基本なので、合宿プランを探す時は対象外と考えておきましょう。

普通自動車二種免許の合宿が多い理由

タクシーや運転代行で使うのは普通二種(正式には普通自動車第二種免許)です。普通免許を持っている人なら技能教習が12時限と短いので、合宿でまとめて受けやすい種類なんです。

一種の合宿免許との違い

一種の合宿免許と比べると、二種の合宿はすでに免許を持っている人が受けるのが前提です。受験資格として、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上(特例教習を修了すれば1年以上)必要だからです。

もう一つの違いは、試験の基準が厳しいことです。卒業検定は第一種の70パーセント以上に対して、第二種は80パーセント以上で合格になります。

『免許はあるし、運転には慣れているから大丈夫』と思う方もいますよね。ただ、二種ではお客さんを乗せる前提の停車や発進まで見られるので、普段の運転のクセが減点になることもあるんです。

二種免許の種類や一種との違いは、二種免許とは?で紹介しています。

合宿と通学を「期間・費用に含まれるもの・生活」で比べる

迷った時は3つの物差しで見る

合宿と通学は、どちらが得かで比べると決めにくくなります。期間、費用に含まれるもの、生活への影響の3つに分けると、自分に合うほうが見えてきます。

ここが、この記事でいちばん大事なところです。

合宿の料金は教習所や時期によって違うので、この記事では金額ではなく「何が含まれるか」で比べます。

物差し合宿通学
期間1日の上限近くまで受けやすく、短くまとまる通える日次第で、長くなりやすい
費用に含まれるもの教習料に加えて宿泊・食事が含まれるプランが多い教習料が中心。食事や交通は自分で用意
追加でかかりうるもの延泊の宿泊費、往復の交通費通う交通費、追加教習
仕事への影響期間中はまとまった休みが要る仕事を続けながら進められる
家族や生活への影響家を空ける期間がある生活は大きく変わらない
予約の取りやすさ入校日が決まっていて、時期によって埋まる通う時間帯によって取りにくい
二種免許の合宿と通学を、期間・費用に含まれるもの・生活への影響の3つの物差しで比べた図解

期間は「1日の上限」で決まる

技能教習には、1人が1日に受けられる上限があります(施行規則第33条)。教習で使う車を運転できる第一種免許を持っていれば1日4時限、それ以外の人は1日3時限(基本の段階は2時限)までです。

合宿は、この上限に近い形で毎日受けられるのが強みです。通学で平日1時限ずつだと、同じ時限でも日数が何倍にも延びることがあります。

費用に含まれるものは、プランの説明で確かめる

合宿の料金には、教習料のほかに宿泊や食事が含まれていることが多いです。ただ、どこまで含まれるかはプランによって違います。

『安いプランを選んだのに、あとから追加が出た』という話を聞くこともありますよね。食事の回数や延泊の扱いは、申し込む前に教習所の説明で見ておきましょう。

合宿のよい所
  • 毎日続けて乗るので、感覚を忘れにくい
  • 1日の上限近くまで受けやすく、日数がまとまる
  • 宿と食事が用意されていれば、教習に集中できる
合宿で困りやすい所
  • まとまった休みを取る必要がある
  • 補習や検定の不合格で延泊になることがある
  • 入校日が決まっていて、希望の時期が埋まっていることもある

生活への影響は「戻ってから」まで見る

合宿の期間中だけでなく、戻ってからの予定も生活への影響に入ります。卒業した後、住んでいる都道府県の試験場で適性試験と学科試験を受ける日が要るからです。

例えば有給休暇を合宿の日数ぴったりで取ってしまうと、試験場に行く日を別に作ることになります。休みを申請する時は、試験場に行く1日分も含めて考えておくと楽ですよ。

生活の場面合宿で起きること先にしておくこと
仕事期間中は勤務できない休みの日数に予備を足して申請する
家族期間中は家を空ける留守中の予定を共有しておく
支払い申し込み時に料金を払うことが多い含まれるものと追加の条件を確かめる
戻った後試験場で学科試験を受ける試験場の受付日を調べておく

費用の内訳と安くなりやすい時期の考え方は、二種免許の合宿費用で紹介しています。

合宿で取れる二種と、日数の考え方

普通二種・中型二種・大型二種で日数の目安が変わる

合宿の日数は、取りたい二種と持っている免許で決まる時限数と、1日の上限から考えます。普通二種は短く、大型二種は持っている免許で大きく変わります。

『結局、合宿だと何日くらいかかるの?』という方もいますよね。

プランの日数は教習所が決めていますが、その元になるのは法令の時限です。技能教習だけを上限いっぱいに受けた計算上の最短日数を、組み合わせ別にまとめました。

取りたい二種持っている免許技能の時限計算上の最短(技能だけ)
普通二種普通免許3+9=12時限4日
AT普通二種AT普通免許3+9=12時限4日
中型二種中型免許8+9=17時限5日
中型二種普通免許12+15=27時限11日
大型二種大型免許8+9=17時限5日
大型二種普通免許15+18=33時限14日

これに学科教習(普通免許などを持っている人で17時限)と卒業検定が加わります。実際のプランの日数は、教習所の案内で確かめてみてください。

学科教習と応急救護も日数に入る

技能教習のほかに、学科教習が普通免許などを持っている人で17時限あります。第二種の学科(二)には応急救護処置の教習が6時限含まれていて、第一種の3時限より長めです。

合宿では、技能の合間に学科の時間割が組まれるのが一般的です。技能だけで計算した日数より長いプランになっているのは、このためなんです。

普通二種免許の合宿

普通二種免許の合宿は、普通免許を持っている人なら時限が短いので、日程がもっとも組みやすい種類です。タクシーの仕事を考えている人が選ぶことが多い免許ですね。

AT限定の普通二種もあります。会社の車がAT車だけなら、AT普通二種で足りるかを先に確かめておくと、余計な時限を受けずに済みます。

中型二種免許の合宿

中型二種は、乗車定員11人以上29人以下のマイクロバスなどで旅客を運ぶ免許です(施行規則第2条の区分から)。中型免許を持っていれば17時限、普通免許だけなら27時限です。

送迎バスの仕事など、マイクロバスを運転する予定がある人向けの選び方になります。

大型二種の合宿は別の記事で

大型二種は、持っている免許によって時限の差がとても大きい種類です。合宿プランの比べ方や申し込み前の質問は、大型二種免許の合宿でくわしく紹介しています。

持っている免許別の時限の一覧は、二種免許の教習時間と最短日数にまとめています。

仕事を休めるかで決める判定表

いちばんの分かれ目は「まとまった休み」

合宿か通学かは、教習の中身より、まとまった休みを取れるかどうかで決まることがほとんどです。自分の状況に近い行を探してみてください。

『休めないことはないけど、職場に言いづらい…』という方もいますよね。

そう思うのは自然です。ただ、通学で長く続けるのも、それはそれで大変なんです。

状況別に向いている受け方を表にしました。

いまの状況向いている受け方理由
退職して次の仕事が決まる前合宿まとまった時間を教習に使える
有給休暇をまとめて取れる合宿休みの期間内に技能教習を終えやすい
休日だけ動ける通学休日に時限を重ねていく
平日の夜に通える教習所が近い通学仕事を続けながら進められる
入社先の養成制度で取る会社の案内に従う教習所や日程を会社が決めることがある
家族の事情で家を空けにくい通学生活を大きく変えずに済む
仕事を休めるかどうかと生活の事情から、二種免許を合宿で取るか通学で取るかを決める判定の図解
合宿を選ぶ前のセルフチェック
  • 計算上の最短日数に、学科教習と卒業検定の日を足しても休みに収まるか
  • 補習や検定で延びた時に、何日か余分に休めるか
  • 合宿から戻った後、試験場の学科試験に行く日を取れるか
  • 入社先が決まっているなら、会社の養成制度で取れないか確かめたか

退職してから合宿に行く場合の考え方

次の仕事が決まる前の期間を使って合宿に行く方もいます。この場合は、合宿の費用を自分で払うか、入社してから会社の制度で取るかを先に比べておくのが大事です。

バス会社では、入社後に大型二種を取る条件で採用するところが増えていると紹介されています(job tag 路線バス運転士)。行きたい業界が決まっているなら、合宿に申し込む前に求人の条件も見ておきましょう。

合宿が合わない人の特徴

合宿は短くまとまる反面、毎日教習が続きます。運転から長く離れていたペーパードライバーの方は、最初の数日で疲れがたまりやすいことも。

『ブランクがあるけど、合宿で大丈夫かな』と不安な方は、教習所に「運転にブランクがあるのですが、合宿でも受けられますか」と聞いてみてください。経歴の数え方や準備はペーパードライバーでも二種免許は取れる?で紹介しています。

通学なら期限に気をつける

通学を選ぶ場合は、第二種の教習を入校から9か月以内に終える決まりがあります(施行規則第33条)。週に受けられる時限が少ないと、期限が近づいて焦ることも。

仕事をしながら通う時の予定の組み方は、仕事をしながら二種免許を取るにはで紹介しています。

合宿の申し込み前に確かめること

料金の安さより「含まれるもの」と「延びた時」

合宿の申し込みで後悔しやすいのは、料金に含まれるものと、日程が延びた時の扱いを確かめずに決めたケースです。問い合わせの時に聞くことを先にまとめておきましょう。

二種免許の教習所の合宿は、どこも同じに見えて、プランの中身はかなり違います。

教習所への問い合わせは、こんな聞き方をすると答えが返ってきやすいです。

「普通免許を持っていて、普通二種の合宿を考えています。料金に含まれていないものはありますか」
「延泊になった場合の宿泊費と、追加の技能教習の料金を教えてください」

申し込みまでの手順
  1. 取りたい二種と持っている免許から、自分の時限数を確かめる
  2. 受験資格(原則21歳以上・免許の期間が通算3年以上)を満たしているか確かめる
  3. 合宿プランの入校日と、料金に含まれるものを比べる
  4. 延泊・追加教習・再検定の扱いを問い合わせる
  5. 卒業後に試験場で学科試験を受ける日を予定に入れる
よくある失敗

受験資格を確かめずに申し込んでしまうケースです。普通免許などを受けていた期間が通算3年に足りないと、受験資格特例教習を受けない限り二種の試験を受けられません。条件は二種免許の取得条件で確かめておきましょう。

申し込み前に聞いておきたい質問

問い合わせの時に聞き漏れがないよう、質問をリストにしておきましょう。

聞くこと聞く理由
料金に含まれないものはあるか食事や交通費が別のことがある
延泊になった時の宿泊費補習や再検定で日程が延びることがある
追加の技能教習と再検定の料金延びた分の負担を先に知っておく
1日の時間割の例学科と技能の組み方が分かる
卒業後に学科試験を受ける場所戻ってからの予定を立てられる

教習所の選び方全般は、二種免許の教習所選びで紹介しています。

会社の負担で取る道もある

タクシー会社の中には、第一種免許の人を採用して、二種免許の取得のための養成訓練を行う会社もあります(job tag の案内)。合宿の費用を自分で払う前に、入社してから取る道も比べてみてください。

教習中の給与や費用の負担、辞めた時の扱いは会社ごとに違います。仕組みは二種免許を無料・会社負担で取る方法で紹介しています。

ひとりで求人を探すか、ドライバー向けの相談先を使うか迷う方もいますよね。二種免許の取得支援がある求人を比べたい時は、相談先を使うと条件の違いを聞きやすくなります。

二種免許ドットコム

二種免許を活かした転職を考えている方へ

タクシーやバスの会社には、入社後に二種免許の取得費用を負担する制度を設けているところもあります。会社ごとに条件が違うので、ひとりで求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー向けの転職支援サービスで相談できることをまとめました。

無料ドライバー転職サービスの選び方を見る

受験資格・試験・手数料は法令や都道府県で変わることがあります。最新の情報は警察の運転免許の案内と各教習所・各社の公式サイトで確認してください。

よくある相談

合宿の相談は「延びた時」と「会社との関係」が多い

二種免許の合宿でよく見かけるのは、卒業検定に落ちた時の不安と、会社の制度との関係、予約待ちの過ごし方です。内容をまとめた形で紹介します。

似た悩みを持つ方が多い相談を3つ選びました。

合宿で卒業検定に落ちる人っているの?

『合宿の卒業検定で落ちたら、どうなるんだろう』という相談です。

卒業検定は、第二種の技能試験の例に準じて80パーセント以上で合格です(施行規則第34条)。落ちた場合は、1時限以上の技能教習を受けてから次の検定を受けます。

合宿の場合は、その分の延泊が出ることがあります。延泊の宿泊費と追加教習の扱いを、申し込む前に聞いておくと慌てずに済みます。

タクシー会社で取る時、教習所や宿は会社が決めてくれる?

入社してから会社の制度で二種免許を取る場合、どの教習所に通うか、合宿にするか通学にするかは会社ごとに違います。

求人票に書かれていないことも多いので、面接で「教習所はどこになりますか」「宿泊の手配は会社ですか」と聞いてみてください。

合宿の予約が2か月先。その間にできることは?

『空いている入校日が2か月先で、時間がもったいない』という相談もよく見かけます。

教習所を卒業する人は、卒業後に試験場で学科試験を受けます。95問で90パーセント以上が合格基準なので(大阪府警の案内)、待っている間に学科の勉強を進めておくのが現実的です。

勉強の進め方は、二種免許の学科試験で紹介しています。

よくある質問

二種免許は合宿で取れますか?

取れます。大型二種・中型二種・普通二種は指定教習所の教習時限が法令にあり、合宿プランを用意している教習所もあります。大型特殊二種とけん引二種は試験場で受けるのが基本です。

普通二種免許の合宿は何日くらいですか?

普通免許を持っている人なら技能教習は12時限で、1日の上限から計算すると技能だけで最短4日です。学科教習や卒業検定が加わるので、実際の日数は教習所のプランで確かめてください。

合宿の料金には何が含まれますか?

教習料に加えて宿泊や食事が含まれるプランが多いですが、範囲はプランによって違います。延泊や追加教習の扱いもあわせて確かめておきましょう。

合宿中に試験場の学科試験も受けられますか?

指定教習所を卒業した人は、卒業後に試験場で学科試験を受けます。受ける試験場や受付日は、住んでいる都道府県の警察の案内で確かめてください。

受験資格が足りなくても合宿に申し込めますか?

二種の受験資格は原則21歳以上で、普通免許などの期間が通算3年以上です。足りない場合は受験資格特例教習を使う方法があるので、申し込む前に教習所へ相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 二種免許の合宿は、教習の時限や合格基準は通学と同じで、日程の組み方が違う
  • 合宿で取れるのは大型二種・中型二種・普通二種の3つ
  • 期間・費用に含まれるもの・生活への影響の3つで比べると決めやすい
  • 合宿か通学かは、まとまった休みを取れるかで決まることが多い
  • 申し込む前に、料金に含まれるものと延びた時の扱いを確かめる
二種免許ドットコム

二種免許ドットコム 編集部

普通二種・中型二種・大型二種など第二種運転免許の種類と受験資格、教習所・合宿・試験場での取り方、費用の内訳、二種免許を活かせるタクシー・バスなどの仕事と転職の進め方を、これから二種免許を取る人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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